新型フィット 特集 




ロスジェネはスルー・・・

新型フィットを担当したデザイナー、モデラーがことごとく就職氷河期以降(2000年代後半以降)の入社組によって占められている。ちょっと前までバブル入社組が占めていたポストが一気に「氷河期世代」をスルーして、2000年代後半入社組へと禅譲された。まともな人生を生きるためのパス奪うのに必死だった40代にクルマを作る能力的な余裕なんてない。彼らの親の多くはリストラ団塊世代であり、クルマなんてもはやオワコンと言って真っ先に切り捨てたがる世代でもあるので、そもそもクルマ所有に縁が薄い。

 

エキサイティングな設計

作る人々が一気に若返れば、当然ながら何もかもが新しくなっている。これまでは量販モデルであればあるほど「横並び」が日本メーカーの得意技だったわけだけど、かつては最低限の装備を持ったリッタカーと呼ばれたBセグが個性を持つ時代。その中でも新型フィットは既存モデルとは大きく違うスタイルを打ち出した。同時期にFMCをしている某大手メーカーの同クラスモデルが「走り」で勝負しているのに対して、全然逆のアプローチのクルマ作りに見える。とりあえず運転席に座った瞬間から、これまでのBセグとは違う「いい意味」で軽自動車の機能性を吸収している。さらにドア閉めた音でダメ押しの重厚感。この段階で「フィット優勝」と思わず心の声が湧き上がる人も結構多いだろう。

 

米市場!?キャンバストップ!?

日本市場でも十分に手応えありだけど、このクルマの開発陣を一気に若返らせた理由として、80年代以降に生まれた世代の比率が高いアメリカ市場(HONDAのホームグラウンド)で、シビック、CR-Vに並ぶホンダの基幹モデルに成長させる狙いがあるのだろう。ホイールベースはライバルモデルと比べて短いくらいだけど、キャビン容量はマキシマムで開放感がある。前方のピラーを枝分かれさせる新機構でパノラマミックな前面視界を獲得。高張力鋼板でフロア側面のビームからA、Bピラー全体を固めているので、キャンバストップモデルの追加も予定していてさらなる「開放感」を追求している。骨格のイメージはBセグのジープ・ラングラー!?

 

 




 

米ミレニアル世代狙い!?

おそらくテスラがBセグハッチバックを作ったら新型フィットみたいな内装になると思う。アメリカのミレニアル世代(1980年代生まれ)&Z世代(2000年前後生まれ)を直撃するデザインの正解がこれ!!と言い切るつもりはないけど、アメリカ市場の新しい世代向けのインテリアを定義することを狙っている。現行プリウスはすでに先行しつつあるけども、飽和気味なCセグではなく、アメリカではまだまだ参入モデルが少ないBセグでの主導権争いには大きな意味がありそう。

 

トランプの切り札!?

2023年にはホンダとGMが新たに締結したEV協業(トランプ条約?)で、ホンダの新型EVをGM工場で生産することが決まっている。ホンダの先進性&技術力とラストベルトの余剰生産力を組み合せ、(現地生産せずに)アメリカ生産のEVを、欧州、中国、日本へ輸出するのが連邦政府の「国策」。いつまでもGAFAがBAT(バイドゥ、アリババ、テンセント)の追撃に持ちこたえられるという保証はない。クルマと違ってネットコンテンツはほとんどの利用者にとって開発したのがどこの国か?なんて気にしない。TikTokがどこの国のサービスか?なんて中高生はわかっていない。

 

世界情勢はHONDAによって決まる!?

プラットフォームビジネスと金融がアメリカの両輪と言われているけども、ヒラリー=クリントンの歴史的な大逆転負けはカリフォルニア・イデオロギーへの嫌悪であり、(ジャンクを買うしか選択肢がない)日本郵便、ソフトバンク、農林中金、日本年金機構などを喰い物にしているウォール街は世界中から批判されている。アメリカが誇る軍需産業を民生活用する受け皿としてラストベルトの再建を掲げる大統領に対して、日本のマスコミもカリフォルニア・イデオロギーに染まった頭で冷ややかな報道を続けている。日本の大手メディアはトランプ支持の真相を全く報道できていないように思う。

 

自転車との相性も良さそう

話が大きく逸れてしまったけど、ホンダに与えられた使命はラストベルト再建。「ホンダ技研など閉鎖してさっさとデトロイトに移ってこい」とでも要請されているのかもしれない。大統領選挙の結果によっては状況が一変するかもしれないが、2023年の新型EVに盛り込まれそうな機能が、この新型フィットで色々と試行されている。すでに軽自動車では導入されているけども、リアシートというものは「倒す」ものだが、ホンダの場合は「上げる」。車輪を外さないままでロードバイク2台を収納できるスペースがあり、スポーツ自転車ユーザーにとっては「異次元」の輪行モデルが誕生した。マツダのお膝元「しまなみ海道」にフィット輪行が溢れる!?