横置きV6
スカイライン・クロスオーバーより少し前の2007年に発売されたマークXジオは、クーペSUVというより、ワゴンとピープルムーバーのクロスオーバーといった趣きだ。マークXと名乗りながら、パッケージ効率を最大限に上げるためFFシャシー(MCプラットフォーム)を使う。当時のトヨタにはCセグに3.5LのV6を搭載するブレイドがあり、シャシー、パワーユニット、ミッションを共有している。ブレイドはVWゴルフを意識したモデルだったが、マークXジオは、まだ当時存在しなかったゴルフのワゴンクロスオーバーである「ゴルフオールトラック」を先取りしたようなクルマだった。
ドイツ車で大増殖
トヨタや日産が10年以上前に発売していたDセグのクロスオーバー・クーペワゴンを追っかけて、「ゴルフオールトラック」(2020年)、「パサートオールトラック」(2019年)、「アウディA4オールロードクワトロ」(2014年)、「CLSシューティングブレーク」(2012年)、「Eクラス・オールテレイン」(2018年)、「CLAシューティングブレーク」(2015年)、「パナメーラ・スポーツツーリズモ」(2017年)といったクーペワゴンが増えてきた。カーメディアは口癖のように「日本メーカーは遅れている」というけどさ、いやいや「早過ぎる」の間違いじゃない!?