VWの転機か!?
ID4もティグアンのように日本では全く売れないまま終わってしまうのだろうか。インポーター(VWジャパン)がどう考えているかわからないけども、補助金がもらえ東京都では120万円くらいは安くなりそうなBEVで、専用シャシーを使いRWDになっていることなど、これまでVWを無視していた若い世代をいくらか取り込めそうな予感もある。
従来の70歳前後のユーザーは寄り付かないだろうけど、ソルテラ(bz4X)やアリアをちょっと検討した「アーリー・アダプター」ならば、ID4が価格でかなり頑張っていることに気が付く。上級グレードのローンチ・グレードにしても、航続距離が短いボトム・グレードにしても、円安基調をものともせずにソルテラ(bz4X)やアリアよりもむしろ安いくらいだ。一歩先に量産体制に入ったVWの方がドイツから運んできたとしてもさらに価格優位性があるということなのか。
怖くて買えない!?
高齢者向けのT-CROSSやT-ROCには、従来のガソリンターボにDCTを組み合わせて日本のコンパクトカーとの差別化を維持している。このユニットはすでに開発費も十分に償却されているだろうから台数が少なめでも十分に利益が出せるのだろう。しかし環境意識が高まっている若者には、小排気量ターボは低燃費でもないしクリーンでもないことがわかっているし、DCTが日本市場ではさまざまな問題を抱えていることも知っている。
クルマの経験が浅いと、「修理」のリスクが高くなる新車にはなかなか寄り付けない。せっかく新車で買ってキレイに乗っても下取り価格はかなり買い叩かれてしまう。いつ故障爆弾が爆発するかわからない。それでもHEVの乗り味を受け付けない、あるいはCVTの加速が嫌いというベテランユーザーはVWのエンジン車のダイレクトなフィールが好きだ。