VWの美点
VWジャパンも「若者が乗る日本車とは一味違う」をPRしたいようで、メルセデスの同クラスのメキシコ生産車よりも高い価格を付けている。大企業あるいは公務員を務めあげた人が、慎ましくも上質なカーライフを求めるブランドとして「フォルクスワーゲン」や「アウディ」は合っている。適度な希少性があり、メルセデスやBMWのような派手さはない。
日本メーカーで言えば、MAZDAやスバルのような「気取らない心地よさ」がVWにもある。裏では他メーカーに対するネガキャンやディーゼルゲートだけでなく、GMの役員を引き抜いて機密情報を持って来させるなど、モラルなど存在しない「生き馬の目を抜く」企業風土なようだけども、日本のユーザーの耳にはそんな話はまず入ってこない。そしてスバルもMAZDAも過去にはメチャクチャなことを色々とやっているし・・・。
高齢ユーザーにSUVは合うのか!?
前置きが長くなったが、フォルクスワーゲンのBEVがいよいよ日本上陸した。この「ID4」はCX-5、RAV4、エクストレイルに近いグローバルSUVサイズ(北米ではコンパクトSUV)になっている。中国&北米は現地生産となり、欧州市場向けのドイツ本国生産が思ったほど売れなかったのか、韓国&日本市場へと「お裾分け」されたようだ。
すでにティグアンが導入されているが、売れ線のSUVなのに全くと言っていいほど日本で売れない。あくまで仮説に過ぎないが「VWユーザー=団塊世代」というのが要因ではないかと思う。BMWやメルセデスにも同じことが言えそうだけど、高齢ユーザー中心にブランド力が浸透しているので、日本メーカーのように簡単にはSUVは売れない。やはり「ドイツ車は走り」だと信じる人々にSUVのハードルは高い。