本質を追求する
レクサスが高いのではなくて日本が貧乏なだけだ!!とかいう人も多いけど、それならば所得が高いルクセンブルクやアイスランドの人々なら喜んで買うのだろうか!?フェラーリやランボルギーニなら受け入れられているけども・・・。日本の大手企業の商売に相当な距離を感じているこの頃だけど、東京モビリティーショーでMAZDAが1台のコンセプトカーを出してきた。このコンパクトなのに特別な雰囲気を存分に出している「MAZDA・ICONIC・SP」がそのまま製品化されたら、これモナコでもスイスでもリヒテンシュタインでも売れるんじゃないだろうか!?
別に希望的憶測でもなんでもなく、過去のMAZDAのスポーツカーは世界中の愛好家に支持されてきた。RX-7もロードスターもシリーズが誕生してから30年以上が経過するが、ずっと「MAZDA・プレミアム」であり続けてきた。しかも自称ではなく、市場からの受容および需要によってその価値は証明されてきた。1967年からずっとスポーツカーを専用設計で作り続ける奇跡的な総合自動車メーカー(他にはGM、ポルシェ、ジャガーだけ)として世界から尊敬を得ている。
積み上げてきた自信
1967年にロータリーエンジンを搭載した「コスモスポーツ」を発表したとき、その信頼性を宣伝するために松田恒次社長が運転して全国の販売店を回った。それでもまだまだ技術的に未達成な部分がたくさんあり、故障&修理を繰り返しながら技術者同伴のドタバタな全国行脚だったらしい。何度も故障しているのだけど、体裁だけは必死で取り繕った。そんなハードな経験を超えてきたメーカーの技術は本物だろう。
それから半世紀以上に渡ってMAZDAはスポーツカーを作り続けた。ロータリーエンジンを生かすためにスポーツカーが必要だったという意見もあるけど、さまざまな要因が重なった結果、GM、ポルシェ、ジャガーと並ぶ世界に4つだけしかない専用設計スポーツカーを半世紀以上作り続ける総合自動車メーカーになった。そんな孤高のプライドが、「ICONIC・SP」のアバンギャルドでもありコンサバでもある王道スポーツカーデザインで存分に示されている。