スポーツカーの時代!?
SUVの次はスポーツカーを選んでみたいと思います。(クルマ好きの想いとは裏腹に)これからはどうやら「SUV or PURE SPORT-CAR」の時代がやってくる!!いやもうすでに突入しつつあるんじゃないかと・・・。トヨタが「86」と「C-HR」をヒットさせたってことが時代の転換であり、どちらもまともに買ったら300万円前後はする!!ひと昔前の日本車では300万円台なんてよっぽどのモデルだけでしたが・・・。
確かにSUV同様で、スポーツカーも使うシーンを想像しながら選ぶと結構楽しいので、300万円オーバーもそれほど気にならないかも。コンパクトカーで出費を抑えようとしても、自動ブレーキがないモデルでは下取り価格がつかないだろうし、フル装備の上級グレードだと200万円を軽く超えますから。せっかく買うなら楽しいイメージが湧くクルマがいいですね。ドライブルートがたくさんある観光地では「SUVとピュアスポーツ専門」のレンタカーがあってもいいと思う。全車がCX3とロードスターだけとかさ。
第5位 アルファロメオ4C (849万円〜)
このクルマのどこに846万円の価値があるんだ!!と言われたら、少々厳しい部分もあるんですけどねー。10年近く続いた停滞期のアルファロメオでラインナップされていたジュリエッタとミト。この2台のFF車に使われている横置きユニットと足回りをそのまま使ってミッドシップを作ってしまおう!!というアイディアをそのまま実現したクルマです。フルカーボンの車体とロータスのようなバスタブシャシーの希少性を考えれば妥当な金額なのかもしれませんけども、せいぜい200万円台のクルマのユニットに、特注のホワイトボデーが載っただけで846万円という勘定は・・・。
車体剛性や排気量、エンジンパワーの足し算で車両価格を算出するなんて。あくまで日本車やドイツ車の発想に過ぎないわけです。日本メーカーやドイツメーカーにはすでにこの4Cよりもピュアスポーツの本質を煮詰めたクルマなんて想像すらできなくなっているのでは!? まだピンときていない人は失礼ですが「鈍い」ですよ!! 日本&ドイツのメーカーなんてのは、「良いクルマ」を作るよりも、自動車産業における「利権」を維持することに必死になっています。新型カムリや新型5シリーズの設計は誰が見ても、ユーザーではなくサプライヤーを向いて仕事しているのがバレバレ。
そんなクルマに価値なんてない!!って思えるならば、このアルファロメオ4Cの価値がよくわかると思います。イタリアのメーカーにはまだまだ「熱」があるってことを!!ミラノ生産。6500rpmをピークにしたショートストロークターボ。・・・メルセデス、レクサス、BMWはゴミだ!!と思える理性を意識したマーケティング。これこそがイタリアなんだなーって。
第4位 ロータスエリーゼ (496万円〜)
イギリスの本田宗一郎ことコーリン・チャップマンによって1950年代に創設されたロータス・カーズ。今もイギリスを拠点にしてロータス車の製造及び、親会社のプロトンの新型高性能モデルの開発も行っています。マレーシアの国営メーカー・プロトンですが、政府系メーカーってのはどこの国でも行き詰まる宿命みたいですね。ダイハツと二人三脚で拡大中のライバルメーカー・プロドゥアにあっさり業績で追い抜かれました。提携先を探して三菱、トヨタ、VWなどを迷走したプロトンは結局はボルボの親会社として知られる吉利に合流することになりました。日本でもそのうちにボルボ=ロータスという直営ディーラーが展開されるのかな!?
「ボルボ&ロータス」上質なグランドツアラーとピュアなスポーツカー。なんだかマツダの理想形みたいなユニットですね。ロータスに供給されるエンジンといえばトヨタ製ですが、ボルボにもデンソーやアイシンAWなどトヨタ系のサプライヤーががっつり入ってますので、さらにトヨタ陣営との結びつきが強くなり、供給体制も維持されそうです。
ロータスも設計そのものはアルファ4Cと同じで汎用の横置きFFユニットを前後逆さまにしてミッドシップにしてしまおうって企画です。幸いなことにトヨタにはアルファードやエスティマに使う3.5Lの横置きV6もあるので、過給次第では500ps級のスーパースポーツも可能。トヨタエンジンを貶すのが大好きなS水K夫というライターが、「ロータスはスバルのFA20を欲しがっている」とか怪情報をつぶやいてましたけど、わざわざ縦置きエンジンを設計し直すメリットって何?って気がします。もし本当に実現したなら、FA20は水平対抗だからほぼポルシェ!!しかも4輪DWBのポルシェ!!それにしても6800rpmピークのスーパーチャージャーにイチャモンをつけるS水さんのオンチぶりはちょっと痛いかも。
第3位 アバルト124スパイダー (388万円〜)
ミラノ製の4C、バーミンガム製のエリーゼに続いては、広島製の124スパイダーです。マツダ設計のNDロードスターのシャシーに、170psのハイスペック版の1.4Lマルチエアーを搭載するなどアバルトチューン仕様で登場した異色のオープン・スポーツカーです。欧州でも大好評のNDロードスターは、好事家によってその長いボンネットフードの下にV8ユニットを押し込んだ1000ps級の魔改造モデルも登場しています(もちろん非売品)。
日本ではオッサン評論家によってNDロードスターも124スパイダーも「色気が足りない」とか下らねーこと言われてますけど、そもそもそーいうクルマではない!!欧州のクルマ文化を根底から支える1台を作り上げたマツダとそれを援助したフィアットは素晴らしい仕事をしたと思いますよ!!日本の脳みそが腐ったオッサンたちの汚い欲望で、ピュアスポーツを判断するんじゃねー。てめーらはベンツのクーペにヨダレを垂らしてればいいんだよ・・・。
このクルマのためだけに1.4Lのユニットを縦置き化したことが素晴らしい!!もちろんFRってこともあるけど、ターボユニットは冷却のためにもやはり縦置きで使うのが正しい!!というメカニズムにおいても合理的な判断をしっかり踏んでいます。ホンダNSXもレジェンドの横置きユニットをターボ化で縦置きに変更してましたっけ・・・。日本のダメな評論家のレビューでは全く汲み取ってもらえない「こだわり」に気がつくたびに笑顔になれるマツダとフィアットと三菱(エンジン)のコラボは美しいです。
第2位 トヨタ86 (262万円〜)
もしかしたら反論されるかもしれないですけど、トヨタ86に関しては2012年に登場した初期モデルが好きです。デビュー前から話題を呼んでいて最高潮の期待を裏切りたくなかったんでしょうね、BRZよりも86の方が相当に「過激」な設計になってました。同乗したサービスマンに言われるままに2速で引っ張ったら、直ドリが始まりそうな手応えには正直ビビった(売り方まで心得てやがる!!)。今でもオープン化、ターボ化などでトヨタとスバルの間の調整が難航していると言われていますが、このクルマは両者の関係をやや難しいものにしたのかも。
86/BRZはご存知の通り、先代インプレッサのシャシーと足回りを流用して開発コストを抑えています。つまり86は旧型スバルの末期的なシャシーを使って「遊び心満載」で作られました。その当時はまだまだスバルの基幹シャシーであったにも関わらず、トヨタはスバルの徹底的にコストを使っていない足回りの限界の低さ利用して、わざと「ピーキー」なハンドリングマシンを作りあげたわけです。アライメント変化への対応に乏しい4輪ストラットですから、1250kgというCセグ車の平均的な車重が加わり、ゴルフGTIに匹敵する200ps前後の出力。あとはハンドリングの調整をちょっと弄れば、激ヤバなドライビングフィールの出来上がり。スバルの顔に泥を塗りつつも、合理的にユーザーの好奇心を掻き立てるクルマを作ってます。
タイヤも・・・わざとプリウスと同じで横方向の抵抗が少ないエコタイヤを標準で選択。ここまで徹底してるのか!!ちょっと薄ら寒くなってきました。トヨタの多田さんって相当な策士だと思いますよ。とにかくこれは名車ですわ。スバルやスポーツカー好きを徹底的に丸め込んだという意味でも・・・。
第1位 ホンダS660 (198万円〜)
さて3台目のミッドシップの登場です。ついに200万円を下回る!!こんなに安く作れるのか!?軽自動車規格なら当たり前だろ!!って色々な評価が飛び交っていていまいち判断が難しいモデルです。なんでこれが1位なのかって!?それは5位から2位までの4台で意図された「スポーツカーの裏哲学」みたいなものが凝縮されているから!!
ミッドシップは一見すごいコストがかかっているように見えるけど、FFの横置きユニットを反転して使えばいい!!という「スポーツカーのいろは」をしっかりと基本において、かつ4Cや86が流用したベース車の「足回り」をそのまま使って、わざとピーキーなハンドリングを演出する!!という2010年代の新しいスポーツカーの手法(昔もあったかもしれないけど)をも取り入れていること。なにせ軽自動車用のサスとタイヤですからねー。こりゃ捗りますよ・・・。東京MS辺りで80~90psに出力を上げたバージョンも登場するのでは!?と言われていますが、そこまで完遂したらS660はいよいよ4Cと86の本質を吸い上げた究極のマシンになるのに・・・。86の多田さんのアイディアをあっさりと見抜いたホンダの立案者(当時24歳で高卒叩き上げらしい!!これからも頑張れ!!)は天才だな。