英ジャガー、XE SおよびXF Sを廃止 V6販売不振/新排ガス規制で | AUTOCAR https://t.co/VQdSDTJ4Hz
— CARDRIVEGOGO (@cardrive55) 2018年4月25日
欧州の法律は厳しく自動車メーカーを追い詰めているようです。フェラーリみたいな年間10000台以下のメーカーならば規制の対象外らしいけど、ある程度の規模の量販メーカーにとってはアイデンテイィティを奪われるくらいにとことん追い込まれているようです。その結果『金持ち』は12気筒のフェラーリを楽しみ、『貧乏人』は3気筒のBMWで我慢しかない。どちらもクルマ好きには変わらないのになんでここまで『差別』されなきゃならんのか・・・。
ジャガーの創意工夫は、北米でも日本でもあまり響かなかったようで、V6スーパーチャージャーが消滅するとのこと。V8スーパーチャージャーは残るのでしょうけど、ジャガーも世相に合わせて二極化に進むんですねー。V8ユニットを積んだXEのスペシャルモデルが、4ドア車のニュル最速を出したりしてますけど、市販車バージョンの価格はなんと約2000万円。スーパースポーツ級のスペシャルユニットを積んだ2000万円のグレードと、直4ターボで300ps/5000rpmでちょん切られた、ちょっと貧乏くさいドイツ系ターボを積んだ500万円のモデルを作り分けて、セレブな顧客には、『動』と『静』の2台所有体制を案内するご時世なのでしょうか。
とりあえず1台気持ちのいいエンジンのクルマで「一石二鳥」をしたい貧乏人は、プレミアムブランドはさっさと諦めて一般/大衆向けの『良質なエンジン』を載せているクルマを見つけて楽しむしかないのかも。手軽に買えて、メチャクチャ満足感が高いエンジンのクルマを5台選んで見ました。
第5位 ホンダ・オデッセイ・アブソルート (324万円)
『K24W』という北米を中心のユニットが、現在のところ日本市場で唯一使われているモデルがオデッセイです。2,4Lの直4自然吸気で『地味』ですけど、とりあえずホンダのラインナップを見渡してもピカイチの「らしい」ユニットです。自然吸気ながら直噴化がされているにも関わらず、さすがはホンダというべきか出力ピークでは6400rpmまで回ります。もっともtypeR用の同系列の『K20C』ユニットは直噴ターボで出力ピークが6500rpmですから、このスペシャルなエンジンと比べてしまうと、それほど強烈なインパクトもないですけども、単なる『実用エンジン』で終わらせておくにはちょっと惜しいスペックです。アメリカにはこのエンジンを搭載したCR-Vが大人気で、今年は日本にも導入されるそうなので、スライドドア「じゃない」モデルでも『K24W』が新車で買えるようになるらしい。
第4位 ルノー・ルーテシアRS (284万円)
『M5Mt』というルノーの1.6Lターボユニットです。基本設計は日産の『MR16DDT』と同じで、いずれも200ps&25kg・m級の出力トルクがありC/Dセグメント用ユニットとして急速に拡大しています。VWの1.8L/2.0Lターボ『EA888I』、ホンダの1.5Lターボ『L15B』、BMWの2.0Lターボ『B48』と北米市場で激突していますが、明らかに販売が好調なのは日産の1.6Lターボ。日本にもジュークの1.6Lターボとして入っている日産の『MR16DDT』は出力ピークで5400rpmですが、ルノーの『M5Mt』はルーテシアRS向けに関しては、出力ピークが6050rpmまで引き上げられていて、日産のお株を奪うスポーティな仕上がりです。エンジンで選ぶなら基本は同じものだけど、『ジュークNISMO・RS』よりも『ルーテシアRS』ですね。
第3位 スバルWRX・S4 (336万円)
あえて『FA20DIT』です。やはりスバルといったらまもなくファイナルを迎える『EJ20』なんですけども、ホンダの『K20C』同様に封印します。後継ユニットとしてWRX・S4とレヴォーグ2.0に搭載されている『FA20DIT』は300万円台のクルマに載っているエンジンとしては珠玉の存在。特に下級ユニットの『FB16DIT』と比べると月とスッポン。1.6LターボのFB16DITはなぜスバルの主戦場であるアメリカに投入されないのか!?そこに全ての答えがあるようだ。わかりやすくまとめると、スバルの究極形が『EJ20』、ブランドの看板を背負った標準ユニットが『FA20』、実用性に振った割り切りユニットが『FB16』『FB20』『FB25』。CVTで味わう分には『FB25』がベストという説もあるけど、『FA20DIT』の沼のようなトルクの湧き出しはとにかく痛快。ドイツ系ターボと違ってしっかり上まで回るし。
第2位 ジープ・コンパス (323万円)
ジープのエンジンなんてものは存在するはずはなく、FCAが保有する、フィアット・マルチエアだったり、GEMA/タイガーシャーク系だったり、ペンタスターだったり、HEMIだったりするわけですが、日本向けコンパスに搭載されるGEMA/タイガーシャーク系の2.0Lの直4自然吸気は、ボア✖ストロークが86✖86mmになっていて、スバルFA20DITと同じなんですけど、ルーツは三菱の『4B1 / 4J1』系エンジンです。三菱が使うユニットは、2.0Lも2.4Lも6000rpmがピークのものですが、コンパス用の『タイガーシャーク2.0L』は6400rpmまで回る高回転型です。ちなみにコンパスAWDの『タイガーシャーク2.4L』にはマルチエアが装備されてます。三菱エンジンにBMWみたいな可変バルブタイミング機構が組み合わされたギミックユニット。高回転とギミックどっちが迷うけど、レア度が高いのは高回転型。
第1位 マツダ・ロードスター (249万円)
マツダが本気でエンジンをチューンしたらどんなもんができるのか!?そんな期待をちょっとだけ見せてくれたのが、NDロードスターに配された『P5-VPRS』ユニット。1.5L自然吸気ながら131psまでスープアップされ、出力ピークも7000rpmに達します。ファミリア時代にはトヨタ、ホンダを相手に立ち回ったマツダの歴代1.5Lユニットのどれよりもハイスペックで、サーキット走行を意識したユニットになってます。マツダはもっと『出来る子』なのか!? さらなる高機能バージョンの追加を期待したいです。