SUVの変わり目・・・
日本メーカーが新しいクルマを出すたびに「トレンドが変わった!!」といちいち騒ぎたくなるのがクルマ好きの性分。アルファードやジュークの登場で業界全体はひっくり返りましたけども、あれはすごかったなー・・・そんなブレークスルーがこれからも自動車を進化させていくと思います。目下のところ世界的なSUVブームがまだまだ続いているようで、日本メーカーの中でも中堅規模で、存続のためにプレミアム路線を視野に入れているスバル、マツダ、三菱などは完全にSUVを収益の柱にしようと考えているようです。さていつまでブームは続くのか!?
まさかの「セダン強化」戦略
この世界的なSUVトレンドに対して、逆張りをして「乗用車」のラインナップを日本市場で増やそうとしているのがトヨタとホンダ。今年はなんとどちらもセダンのラインナップを増やす方向なんだとか・・・これはびっくり。セダン販売は日本市場で復調の兆しなど特には感じないですけども、ホンダはいよいよ5番目のセダンとして「インサイト」がスタンバイしていて、すでに北米で発売を開始したらしい。日本でも噂通りにインサイトが秋に発売されれば、ホンダのセダンラインナップは、「B/Cセグ」のグレイス、「C/Dセグ」のシビックセダン、「Dセグ」のインサイト、「D.Eセグ」のアコード、「Eセグ」のレジェンドとかつてないほどの充実っぷりです。
「いつかは・・・レジェンド」
ホンダの意図するセダンの『ヒエラルキー販売』があと何年続くのかはわかりませんけども、もしかしたら、社会人3年目(25歳)でシビックを買い、8年目(30歳)でインサイト、13年目(35歳)でアコード、18年目(40歳)でレジェンド・・・トントン拍子の出世を夢見てホンダ一筋でクルマを選び続ける「セダン党」なんてのも出てくるかもしれない。トヨタも同様に「Cセグ」カローラセダン(未発売)、「C/Dセグ」プレミオ/アリオン、「Dセグ」マークX、レクサスIS、「D/Eセグ」カムリ、「Eセグ」クラウン、レクサスES、レクサスGS、「Lセグ」レクサスLS・・・2ブランド入り乱れての大所帯となるらしい。果たしてそんなにセダンが売れるのか!?
輸入ブランドはシビックに勝てない・・・
インサイトもシビックとアコードの間を埋める勝負の1台!? 動画で見る限りはサルーンとしてのNVH性能が光る「静かなセダン」になっているようです。シビックを日本に復活させたのは、現行シビックが先代に比べ大きく進化し、日本市場におけるホンダのイメージアップに貢献するだろうという判断から行われてとか。当初から自動車評論家の国沢光宏や小沢コージは「絶対に売れない売れたら坊主になる」みたいなこと言ってたけども、1年経過して月に1600台を確保していて、CLAや1シリーズの未使用中古車と価格でガチンコの300万円クラスということを考えれば上出来ではないでしょうか。シビックの相対的な性能の高さを理解して買っている人が月に1600人もいるわけだ・・・。
日独ハイブリッド対決が勃発
シビックに引き続きインサイトまで日本に復活するわけですから、これも間違いなく自信作なんだと思います。D/Eセグのアコードは大きすぎるし、C/Dセグのシビックではやや伸びやかさに欠ける、センシティブな領域でDセグど真ん中へ拡大した現行Cクラスが、出来そのものは批判も多い中で日本市場でそこそこの台数を出し、C/Dセグサイズに留まっていたF30系3シリーズを駆逐してしまった!! この状況がホンダに火をつけたのだろうか。メルセデスCクラスを全面的に圧倒するクルマに仕上がっていないとホンダじゃない。ユニットは1.5Lハイブリッドのみになるようで、ホンダがジェイドHVなどで異彩を放っている『フルハイブリッド&DCT』の組み合わせ(追伸・インサイトは1.5Lプラス2モーターのユニットで電気CVTになるそうです)。果たしてメルセデスの新世代ユニットとなる『1.5Lターボ、48Vマイルドハイブリッド&トルコンAT』に対して明確な違いを見せつけることができるのか!?
ドイツ車のアウトレット価格がもっと下がる!?
『Cクラス VS インサイト』の4700mm台Dセグど真ん中サルーン攻防戦には、Cクラスに全く歯が立たないアウディA4、マークXの他に、いずれも新型となるBMW3シリーズ(サイズ拡大する?・2019年)、プジョー508(2019年)、ボルボS60(2020年)が新たに参戦してきて、おそらく成功できるのは1、2台!?といった厳しい状況が予想されます。そんな中で、シビックからレジェンドまでどれも『間に合わせ』ではなく、それぞれ別のユニットを積んだ高性能セダンを、日本でもずらりと並べるホンダの新戦略は、日本市場のセダン販売に再び秩序を取り戻す可能性もあります。ホンダによる「セダン市場」の浄化!!敗れ去るブランドは・・・。
新型BMW 3シリーズ(G20) 快適性向上でCクラスを狙い撃ち 写真40枚 – 海外ニュース | AUTOCAR JAPAN https://t.co/ht7M1z6UOH
— CARDRIVEGOGO (@cardrive55) 2018年7月3日
avante
いつも楽しく読ませてもらってます。
辛口というか攻撃的だけど、誹謗中傷少な目(ないとは言わないです笑)でちゃんと根拠を出す姿勢に好感を持っております。
揚げ足取りになっちゃうかもしれませんが、新型インサイトはジェイドのi-dcdではなくアコード等のi-mmdじゃないかな。
しかし度々ジェイド上げをしてくれるのはジェイド好きとして嬉しいです。私がジェイドを買わなかったのは、1500kgを越える重量税のためだったのですが、今度の2列シートはその1500kgを僅かに切ってるんですよ。本当に買う気があれば気になるポイントだと思うんですが、そこに言及する声も、見ない。
なんでこれを最初から出してくれなかったのか。今さらになって出されても、旧シビックと旧オデッセイベースのシャーシという基本設計の古さで2018年現在に新車で買うには魅力に欠けるというものです。
現行シビックベースの新ジェイドに期待してますが、ジェイドって名前はもうやめた方がいい。
中国で先行販売員したのも安っぽいイメージを醸造してしまい、よくなかった。
本当にいい車だと思うだけに残念な車でした。
今後も楽しみに応援しております。では。
wpmaster
ご指摘ありがとうございます(訂正させていただきました)。
ホンダも社長交代効果なのか、いよいよ日本市場が充実してきました。2列ジェイドは価格面でも最強ワゴンになりつつあって、ホンダ陣営の『ジェイドvsレヴォーグ』宣言からも今後の展開は色々期待できそうですね。