輸入車に厳しい日本市場
相変わらずの輸入メーカー比率がわずかに10%の水準で鉄壁の「鎖国政策」が続く日本市場。「見えない壁」が輸入ブランド車への障壁としてそびえ立っている。決して悪い事ばかりではなくて、いつまでもレアな存在であり続ける輸入ブランドへの憧れが止まらない日本の輸入車オーナーの満足度は概ね高いようだ。ドイツもアメリカも韓国も他国メーカー比率は50%前後かそれ以上であり、販売ランキングのトップ10にはドイツだったらルノー車、韓国だったらドイツブランド車、アメリカだったら日本メーカー車がいくつもランクインするけど、日本市場では軽自動車を除外しても、輸入ブランド車はトップ30にも入れない。どっかの大統領が日本市場を名指しで不満を爆発させるのも無理はない。
日本市場はダサい!?
そんな閉塞しきった市場ゆえなのだろうか、自動車業界が大変化を迎えている2020年にも関わらず、海外市場のドラスティックな変化とは隔絶されているかのように、日本メーカーの国内向け新型モデルから受けるインパクトが弱い。もちろん全部が全部というわけではなく、HONDA-eやマツダMX-30など興味深い趣向を大胆に取り入れた新型モデルもある。どちらも世界の最先端を走り続ける宿命を受け入れているホンダやマツダゆえに、世界のどこにもないような「攻めた」設計なのだと容易に解釈できる。どちらもEV専用車として高騰が避けられない車両価格を「納得」させるためのスペシャルパッケージという意味合いも強いけど。それにしても非EVのコスパ重視の通常もモデルは、新型車のデザインがイケてない。まあデザインだけがクルマの価値ではないけどさ。