大きな進化が生まれる!?
「どんぐりの背比べ」というわけではないけど、いまいちブレイクスルーを産めていないCセグのユニットに置いて、いよいよ「世界最高の技術」を自負する日産が降り立つ。おそらく「理想の高さ」という意味では、トヨタグループもフォルクスワーゲングループも眼中にないだろう。コロナ下でも黒字確保の2大グループ・・・その理由はクルマ好きなら両グループの現行製品の質感を見れば察しがつくはず。語弊があるかもしれないが、どちらも無尽蔵に「回収フェーズ」を突き進んでいる(何も新しくない!!)。
独創性
MAZDAもスバルも日本COTY貰って喜んでいるようでは、日本市場のシェアをひっくり返すようなインパクトは生まれないだろう。ノートe-Powerのように、輸入メーカーよりも高い価格設定だろうが難なくバカ売れするような現象を生み出すにはやはり「世界最高の技術」ってのが必要なのだろう。MAZDAやスバルは部分最適化という意味では「世界最高」の水準にあるだろうけど、e-Power(シリーズハイブリッド)のように日本メーカーもドイツメーカーも使っていない技術ベースを単独で構築するだけのビジョンやスケールは持ち合わせていない。ちょっと辛辣だけど、そんなレベルのメーカーが今後はどうやってアメリカ市場でテスラなどと戦うのだろうか!?
THSの功罪
日産は20世紀の終盤にプリウスと同じような機構を持ったハイブリッド試作車を完成させており、信頼できる自動車ライターのレビューによるとその走りは完全に初代プリウスを上回るものだったらしい。しかしビジネス上の判断で発売を見送った。トヨタによってダンピング&コモディティと化した初期HV市場で、判断を誤り大火傷を負ったのがホンダ・・・。日産もホンダもハイブリッドを「走り」の改善に使おうとしていたけど、トヨタだけが「悪魔に魂を売り渡して」いた。・・・まああれだけダイレクト感を無視すれば海外で売れないのも仕方ない。HVが主流になったクラウンが滅びるのも必然の結果だろう。
Cセグに求めるもの
トヨタの主力Cセグ・カローラに搭載されるハイブリッドと小排気量ターボは、どちらも「業が深い」ユニットだと言わざるを得ない。Cセグメントの乗用車はある程度はお金に余裕がある人が選ぶモデルだ。試乗してみてドアの閉まる音だったり、コンパクトカーとは違う静粛性だったり、心地よいエンジンサウンドやドライバビリティだったりが購入の決め手になるレベルのクルマなのだけど、トヨタに用意された2つのユニット(1.8ハイブリッドと1.2ターボ)を試乗して「ぜひこれにお金を使いたい!!」と果たして思うだろうか!?