日本車とイタリア車は元々エコだ
日本もイタリアも火山の上に伸びた細長い国土を持つ。原発導入には国民から様々な意見がありエネルギー行政は一苦労だ。高齢化した山がちな国土の国には、これからも自動車がインフラの柱であり続ける。アップダウンの激しい隘路の先の集落で生活を営む人々がいる国だからこそ、ミニマムな乗用車が発達した。スズキ、ダイハツ、フィアットはクルマの特性上、北米市場を捨て、発展途上国のマーケットで大いにシェアを伸ばした。
エコ&スポーツ
確かに北米市場向けにクルマ作りをしている方が、利益率を上げやすいのだろう。しかしEVシフトが予想される未来を見据えた地殻変動がおきた2016年くらいから、利益率自慢のブランドは片っ端から迷走し始めている。日本の大手メーカーや、世界のプレミアムブランドのビジネスがガラガラと音を立てて崩れていくのを見て、昭和や平成のクルマ文化が実際のところはかなり「空虚」で「無駄なもの」が多かったことに気づかされる。小さいクルマ、小さい排気量をかつてないほど肯定できる時代になった。それは「移動手段」としても「ファン・トゥ・ドライブ」としても理にかなっている。