合理的戦略
クラウンシリーズは、MAZDA3シリーズより200万円前後も高い価格帯ではあるけど、売れ筋「3ジャンル」以外の高付加価値のモデルの提案は、トヨタの自信に溢れている。日本での販売がどうなろうとも、近年の北米&欧州での成功を考えれば、ごくごく妥当な戦略車に思える。そしてトヨタがリードするストロングハイブリッドを使った高性能車を欧州諸国にアピールするという意味もあるのだろう。やや冒涜的な表現かもしれないが、日本市場においては「形骸化した栄光=ゾンビ・ブランド力」を自らの手で取り壊し、実用性が高くてオシャレに乗れる高級車を「クラウン・ブランド」として再構築するのか!?
なぜカネを払うのか!?
3ナンバー車全体が、街中でありふれた大型ミニバン、上級SUVや、ガチ過ぎるスポーツカーへ偏在することへの反発がそろそろ出てくると、トヨタのマーケティング部門は確信しているのかもしれない。現状では日本の市販車の4割を占めるのが100万円台中心のKカーで、ベースモデルの本体価格が200万円ジャストのスバル・インプレッサでも、市販車全体では上位モデルとなる。乗り出し300万円以下でスバル、MAZDA、フランス車に乗れ、400万円以下でメルセデスやBMWが手に入る。いずれも新車。