ホンダの操作系
ホンダのシフトをまとめると、軽自動車とフリードがインパネ&ノブ式、ヴェゼルとフィットはセンターコンソール&ノブ式、ステップワゴンとオデッセイがインパネ&ボタン式(ステップワゴンのみパドル付き)、ZR-V、シビック(AT)とZR-Vとアコードはセンターコンソール&ボタン式(パドル付き)、そしてシビック(MT)とシビックtypeRがセンターコンソールのMT、N-ONE(MT)がインパネのMTとなっている。
中国生産で逆輸入されるオデッセイにはパドルシフトがない。同じくノア/ヴォクシーやセレナはもちろん、ハリアー、RAV4、アルファードにも付いてないのに対して、ステップワゴンには先代モデルからすでにパドルシフトが導入されている。見た目がかなり重視される中国市場で作られるオデッセイと、日本で走り好きから支持されるステップワゴンでしっかりと作り分けられている。
長所と短所
ステップワゴンは国内専売モデルで、先代までは狭山工場で生産されていたが、現行は寄居工場で行われている。ホンダ全体から見ればステップワゴンはそれほど儲かっていないクルマだと思われるが、生産拠点が日本のみといす特殊な普通車モデルで、日本生産には世界のどの地域よりもサプライヤーが充実しているというメリットがある。ノア/ヴォクシーやセレナも同じ条件ではあるが、ホンダはそのメリットを走りの向上に上手く使っている印象だ。
6代目までスポーツカーみたいに高性能だったシビックが、2000年登場の7代目でコストの見直しが行われたが、この時に開発されたシャシーがステップワゴンで使われ続けている。国内市場で手軽な価格に設定するためには、シャシーの妥協は必要かもしれない。現行シビックやZR-Vとは、あからさまにリアのサスペンション形式が異なるだけでなく、北米向けミドルシャシーには180ps級の1.5Lターボに対応したCVTが搭載されるが、ステップワゴンでは旧型シャシーのためか、対応するCVTの容量で150psに抑えられているようだ。