物価高が生む歪み
物価高騰で従業員の賃上げを図るべく、自動車メーカーに限らず様々なメーカーが商品価格への転嫁に挑んでいる。先日に近くの「やまや」(大型チェーン酒屋)で白州ノンエイジが店頭販売されているのを見かけた。あまりの値上げ幅にさすがのサントリーのウイスキーも売れ行きが鈍ってきたようだ。アマゾンでも長期在庫になっているウイスキーの価格が顕著に下がってきていて、気分良くポチることが増えた。
家賃上昇が止まらない東京の中心部にはOKやロピアといった激安スーパーが急速に増えていて、成城石井やサミットなど高価格なスーパーは明らかに客足が減っている。激安スーパーは日中しか開店しないが、サミットは深夜まで開いているので、レジが混雑するのが嫌いな人にはいいかもしれない。激安といえばドラッグストアだけども、毎月届くJAFのクーポンが4社くらい毎月付いてくるので、買う時は必ず使うようにしている。
日産の過ち
小売業の経営環境が厳しいのは想像できる。一方で2000年頃に業界再編こそあったものの、巨大な資本が必要な自動車メーカーでは、新規参入のハードルは非常に高い。米国テスラやBYDなどの中国メーカーがどれだけ世界の自動車市場に食い込めるのか、ずっと懐疑的な意見が多く、まさかVWや日産がここまで追い詰められるとはEVシフトを強調する立場のエコノミストでも予想していなかっただろう。まあVW、日産ともにEVシフトの先導者であったわけだが・・・。
VWも日産も途上国向けの廉価モデルの開発を止めて、BEVに開発資源を集中させた。ダイハツを従えるトヨタと低価格競争をしたところで、日本、東南アジア、南アジアなど、人口密度が高くて平均所得は低下傾向な地域では勝ち目はない。それでも150万円からのヤリスと、229万円からのノート、171万円からのライズと、308万円からのキックス、202万円からのカローラと、408万円からのリーフが同じカテゴリーで販売されているから驚きだ。