ミドルSUVが生き残る道は?
「SUVには興味がない」という人も少なくないだろうけど、クルマが全く不要という都市部ではSUVの割合が急激に高まっている。軽自動車、ミニバン、ハイブリッド(燃費が良いクルマ)以外の趣味性が高いクルマは、スポーツカー、SUV(クロカン含む)、セダン(ワゴン含む)の3ジャンルに分けられるが、SUVばかりが販売を伸ばしていてモデルが増えているのは否定できない。
インドやタイから逆輸入される廉価なコンパクトSUVが増える一方で、それらと価格競争をする気がない様子のスバルは、主力SUVのフォレスターのフルモデルチェンジで、ベースグレードの本体価格が405万円〜となった。1.8Lの水平対抗4気筒ターボ177psで1640kgの車重だが、ドイツ車っぽいターボの低速トルク(30.6N・m)で加速を演出するタイプのようだ。
トヨタのSUVとの違い
カローラクロス、ハリアー、RAV4で使われるダイナミックフォースエンジンM20A-FKS<2.0L自然吸気>は高回転で170psを捻り出すが、最大トルクは20〜21N・m程度なので、ベースモデルのエンジン同士を比べると走りの質は、フォレスターの方が数段上なことだろう。トヨタの3つのSUVは広く一般ユーザーに受け入れられたが、フォレスターが狙うのは、より上質な走りを求める「こだわり」ユーザーであり、価格も400万円台として箔を付ける戦略のようだ。
秩父や奥多摩にロードバイク(登坂用)やグラベルロード(未舗装用)を持ち込む林道サイクリングを趣味としているので、CX-5を愛用するようになって早くも5年になる。輪行以外にも旅行、買い物、家族を乗せるなどマルチに活躍する。複数人乗車できるゆったりとした乗り心地ながらも、林道を走れる絶妙なサイズ感で最低地上高が210mmも確保されている。このクルマで車高調やフロント&サイドのアンダーエアロを付ける人の気が知れない。