スバルとMAZDAのシンクロ
ガソリンCVTも、ハイブリッドにも欠点があって、車重が一定レベルを超えるクルマには採用できなかったり、燃費改善効果が低くなる。1700kg級のミドルSUVと1300kg級のコンパクトSUVの間がその分岐点になっていて、ここで設計が大きく分断されている。ミドルSUVのハリアーやRAV4のベースグレードはでも2LのNAとCVTを組み合わせたコンパクトSUV向けユニットを使ってたりするが、このようなグレーゾーンの設計は次期型では無くなっていくようだ。。
冒頭にも書いたが、新型フォレスターは、ベースグレードには先代の上位グレードだった1.8Lターボエンジンが採用され、30.6N・mのトルクに耐えられるスバルのCVTが組み合わされている。トヨタの廉価版のミドルSUVと価格競争するような低スペックなグレード(2Lガソリンe-ボクサー)は廃止された。先代フォレスターや現行CX-5の廉価グレードが担ってきた「街乗り専用車」の役割は、後発のクロストレックやCX-30が受け継いでいるため、次期CX-5でも2Lガソリンは無くなるだろう。
「街乗り仕様」ばかりになる?
すでに海外向けのMAZDA3やCX-30は2.5Lガソリンに切り替わっている。次世代エンジン(スカイZ)も2.5Lになるようだ。CX-5のフルモデルチェンジのタイミングで、2Lガソリンエンジンの国内生産は縮小され、メキシコやタイで組立られるMAZDA2やCX-3用のユニットとして1.5Lもしくは2Lの生産ラインは現地へノックダウンされる可能性が高い。1つのラインで複数のエンジンを作れると豪語していたMAZDAが、ここにきてエンジンのバリエーションを減らすと宣言しているのは少々腑に落ちないが・・・。
新型RAV4でHEVとPHEV専用となることが発表された。現行は「エコ街乗り」と「街乗り」の2段構成だったが、「エコ街乗り」だけになる。エクストレイルやアウトランダーはすでにHEV、PHEV専用の「エコ街乗り」となっている。ZR-Vは1.5Lターボ(パドル)、フォレスターが1.8Lターボ(パドル)、次期CX-5が2.5L自然吸気(パドル)の3車種だけが「SUVツアラー」の要素を残しているが、今後はそれぞれにHEV採用の「街乗り仕様」が上級グレードになる。エンジン車は400万円〜で、HEVは450万円〜からの設定で横並びになりそうだ。