カーメディアが語らない本質
ホンダ、スバル、MAZDAのファンは、自動車開発における歴史や背景をよく理解していて、これらのメーカーの進化と現在地に強い興味を持っている。このブログの読者には思い当たると思うが、「知性の有無」によって、他メーカー車のユーザーとは分断された存在だと思っている。「街乗り専用」のSUVしか作らないメーカーには興味はない。パドルシフトも付かないミドルSUVなんて意味がわからない。
日本の道ならどこまでも走っていける機動性の高さと、ミドルSUVの快適な居住性を、サスティナブルな価格で維持するとしたら、フォレスター、CX-5、ZR-Vのガソリン車をとりあえず1台は持っておきたくなる。2000kg級のメルセデスGLCは日本の険しい峠の登りや下りには不向きだし、ポルシェ・マカンのDCTでは、いろは坂などの渋滞にハマれば不調が起こるリスクがある。
考えるメーカー
峠を越える走りのフィーリングだけを追求するならば、ミドルSUVよりも断然にMTやパドル装備のスポーツカー(ロードスター、S660など)が完全に上回る。ライトウエイト車のMTの3速固定で、一気に峠を駆け上がる気持ちよさは、ミドルSUVでは体感できない。軽自動車のコペン、Nワン、Nバン、ワゴンRなどのMT車でも、ミドルSUVより痛快に走れる。MTのライト・ウエイトか、ミドルSUVか、どちらか1台に絞るのはかなり際どい選択と言える。
日常の買い物、家族との移動、アウトドア・アクティビティでの活用を考えてミドルSUVを選択する中で、モーターとエンジンの駆動がスイッチして煩わしいHEVよりも、ピュアなエンジンフィールだけで走りたいというユーザーには、フォレスター、CX-5、ZR-Vが残されている(トヨタはパドルがない)。モーター駆動のみのエクストレイルはAWDだと1880kgもある。ZR-Vは1540kg、フォレスター(1.8T)1640kg、CX-5(2.5のAWD)1650kgと大きな差がある。