第3位 レヴォーグ(スバル)
①ブランド貢献度「5」:名車「レガシーTW」の系譜を受け継ぐために、日本向けワゴンとして2013年に初代が発表された。欧州市場にも投入されたが、1.6Lボクサーターボが排ガス基準をクリアできなくなり、2.0L自然吸気を搭載するようになった。現行モデルは北米、欧州では販売されておらず、日本、豪州、NZの右ハンドル3カ国でのみ展開されている。
②入門者視点「6」:日本メーカーでは極めて稀少な存在になっている。スポーツセダンはWRX、スポーツワゴンはレヴォーグ、この2車種を残すことで、スバルは自動車文化をある程度は保全できると考えているのかもしれない。メルセデス、BMWのような高級ワゴンとしての威厳もあり、水平対向エンジンが搭載されているなど所有欲を満たしてくれる要素が充実している。
③玄人視点「10」:スバルは全モデルが1つのプラットフォームで作られているので、他社のように市場の変化に応じて開発コストを上げ下げするようなことはない。ただひたすらに現行シャシーのフィードバックを次世代シャシーに生かしていく「改良の歴史」を刻む。ボデー剛性も足回りも常にレベルアップを続けた結果、日本メーカーでトップの品質に躍り出た。
④技術的独創性「9」:2世代のレヴォーグは、ターボとCVTをマッチングさせる技術に決着を付けるために開発されたとも言える。ターボラグとラバーフィールの2つを技術で消しに行っていることを念頭に乗るとフィーリングが興味深い。多くの日本メーカーが街乗り燃費改善のためにトルク容量の低いCVTを使うが、スバルは2ペダル最速の切り札としてCVTを選択している。日産やアウディが諦めてしまった技術をジャトコと共に追い求めている。
⑤QOL貢献度「8」:高性能ターボにこだわっているので、HEVやディーゼルに比べると燃費はイマイチだけど、ワインディングから高速道路までスポーツツアラーの「走り」を存分に発揮できる。キャンプ、釣り、輪行などのアウトドアに使いたいワゴンでありながら、日本車を代表するような高級車でもあるので、ホテルやレストランに乗り付けるにも好都合なマルチパスウェイなパッケージ。
合計「38」