フラット化する日本市場・・・
とうとうアウディが陥落した。日本車と比べて「コスパが高そう」なブランド(VW、プジョー、シトロエン)が昨年同月比で大きく業績を伸ばす中で、割高なプレミアムブランドが全体的に低調。アウディはMINIに抜き去られました。日本メーカーはここ数年、日本市場において異様なレベルの利益率を計上するようになっていて、簡単にいうとスズキ以外はほぼボッタクリ状態。利益を増やすか、シェアを増やすかは経営陣の判断の問題であり、ほとんどの日本メーカーは「クルマが売れない」ではなくて「売らない」という選択をしている。その隙に欧州で9000ドル程度で売るモデルを大量に日本で売りさばくVW、プジョー、シトロエンが伸びる伸びる・・・。前年比30%アップって!!伸びすぎだろ。
ちょっと行き過ぎてる
失礼を承知で言い放ちますけども、昨今人気の200〜300万円台のフランス車ってさ・・・あまりに無国籍じゃね!?まだ日本市場では見慣れてないけど、中国の地元メーカーが作っているモデルに感覚的に被るんだよね。確かにフランス人のセンスを感じる要素はあるだろうけど、乗り味が良くなったのはトヨタ系サプライヤーとの提携の成果だろうし、中身はどんどん日本車っぽくなってる。そしてエクステリア&インテリアは中国や台湾で設計された感じにフランス人がちょっとだけ手を加えた感じか!?こんなのは欧州車ではない!!本物の輸入車ってのは・・・の5台を選んでみました。
第5位 ジャガー・Fタイプ (794万円〜)
本物の欧州車は古典的であれ!!
ある種の理想形。フェラーリのようにもメルセデスAMGのようにも振る舞える。欧州自動車産業の総集編のような立ち位置を、BMW・M5(1700万円)と分けあっている存在。勤勉なBMWとエモーショナルなジャガーを比べれば、日本車から一定の距離があるのは明らかにこのジャガー・Fタイプの方。敢えて似ているクルマを探すならばフェアレディZでしょうか。しかし987ケイマン狙いで設計された34Zと、991撃破を目指したFタイプでは、存在感が違うのは当然か。991ターボと一騎打ちを演じるGT-Rと、ケイマンに挑むフェアレディZのちょうど中間くらいのモデルを日産も考えているでしょうけど、400ps版のVR30DETTを使ってパワートレーンは十分でも、このイアン=カラムの傑作デザインを超えることは難しいんじゃないでしょうか!?
第4位 メルセデスEクラスクーペ (700万円〜)
「華」=ラグジュアリー
その昔にトヨタに「ソアラ」という象徴的な2ドアクーペがあった。歴代のトヨタモデルの中でも優れたデザインを持つシリーズだったけども、その後継がレクサスLCってのは・・・ちょっとキャラが違うんでないの!? 新型クラウンに2ドアクーペがあったら面白いのにな。先代までのEクラスクーペは、Cクラスのシャシーを使った偽物のEクラスだったけど、2017年に発売された現行モデルは本物のEクラスをベースにしている。しかもベースになっているEクラスもやっと高級車と呼んでふさわしいスペックを手にしたばかり。いろんな意味で歴史がスタートしたばかりの「新生Eクラス」がこれから人気を呼んで、メルセデスの「ソアラ」になれるのだろうか!?市場の反応まではわからないけども、その資格は十分にあるように思う。
第3位 シトロエンDS5 (409万円〜)
伝統と洗練
もはやモデル末期に突入しているけども、類似のクルマもなく新鮮さが失われない。もうそれだけでコスパが高いと言える。新世代のシトロエンC5にはエアクロスなるモデルが設定されて、このDS5のようなスタイリングで登場してきた。DSブランドは新たに『DS7』を発表済みで、DS5をさらにブラッシュアップして高級車としての要素をいろいろと散りばめて登場した。これからしばらくはシトロエン&DSブランドのフラッグシップを務めるスタイルとして定着するだろう。今のところは日本車にフォロワーはない。実にオンリーワンな存在。いやそれを宿命づけられたシトロエンのオンリーワンだからこそ価値が高い。
第2位 レンジローバー・ヴェラール (715万円〜)
ビューティフル・ワールド
EU加盟国の隅々まで巡ったり、居住体験があるわけではないけども、豊かなライフスタイルが作りあげた設計&デザインが薫るランドローバーのニューカマーです。「高級車」とは何か!?それはスペックの追求や、優れた素材で構築するだけにとどまるものではなく、いかにブランド自らが抱える顧客のライフスタイルを、より多面的にクリエイティブに想像してクルマを作り上げる能力が要求されるんだってのがわかる。いくら技術があっても、ユーザー層がダサいやつばっかりだったら、そのブランドのモデルはどんどんダメになっていくんだと思う。名指しは失礼だけどもス○ル、レ○サス、B●W、ホ●ダなどは、身に覚えがあるんじゃないの!?
第1位 ミニ・クーパーS (354万円〜)
本能
Bセグボデーに190psのBMWエンジンを押し込む。50年代のMINIはジャンパオロ=ダラーラに、ランボルギーニ・ミウラを設計する最大のインスピレーションを与えるほどに、欧州自動車業界の中でもアイコニックな存在だったそうですが、その失われた50年代を取り戻しに行ったことに感銘を受ける。3世代目のBMWミニに2Lターボエンジンが載ったので楽しみに乗りに行きましたよ。何かが変わる予感がしたんだ・・・あまりにも大味な乗り味だったので面食らったし、誰でも直ドリに持ち込めそうなスポーティさは確かにレアでしたね。日本車には絶対に真似できない世界なのかな!?デミオに2.5Lスカイアクティブガソリン載せてみろ!! 余談ですが、ミニクーパーSに載った直後に先代スイスポに乗ったんだよね。NAエンジンはやっぱりいいな!!ハンドリングのしなやかさもミニを完全に超えてた・・・そして思わずスズキのディーラーマンに呟いたんだ。「これにキザシのエンジン載ってたら最高ですね」って。
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