ドイツ車の幸せ
ドイツ車に乗る幸せってのは、いろいろあるんですけども、例えばステアリングを切る手のひらに感じる摩擦圧だったり、グリグリと動くステアリングホイールとのなんとも言えない「呼吸」。あるいはフットペダルの初動が重く誂えてあったり、ジワっと効くブレーキングだったり。簡単に言って仕舞えば運転に関わる全ての所作が「エモーショナル」であり、機械を動かしているという「本質」を体感するという意味では、よく売れているような手軽な日本車とは大きな違いがある。ドイツ車ってのはそういう存在であったはずだ・・・。
住み分けが必要か!?
けどここ数年そんな認識がもうとっくに過去ものになっていると感じることがしばしばある。もちろん「先入観」があってドイツ車には「ハードル」があるからかもしれないけどさ。「あれ!?ドイツ車なのにペダルがすげー軽い」「ドアが閉まる音が納得いかない(アルミボデー車に多い)」「エンジンの吹けが・・・」などなど。その一方で、日本車にも「これはなかなかいいかも」ってクルマが増えている。・・・というより300万円以上払う日本車だったらほぼ期待以上の味が備わっている。日本車買うなら300万円〜、ドイツ車買うなら1000万円〜ってのがここ数年の個人的なブレない基準ですね・・・。実際に日本車がドイツ車を圧倒しているケースを5つ選んでみました。
第5位 日産フーガ (仮想ライバル・BMW5シリーズ)
日本車のくせに生意気・・・
日本市場のセダンユーザーに5シリーズの購入を思いとどまらせる心理的な『足枷』になっている可能性が高い日産フーガ。とりあえず5シリーズと比べて見ても燃費以外はほぼ負けていないですかね・・・。北米では5.7LのV8ユニットを当たり前に積んでいるモデルなので、高級車としての雰囲気作りが5シリーズよりも一枚上手ってのも厄介。エンジンも日産がBMWを北米から追放するためにわざわざ排気量を増やして作ったとかいうVQ37ユニットを使い続けていて、B58を切れ味、高回転、出力ともに圧倒。5シリーズを買ったならば、絶対に絡んではいけないのがフーガユーザー。クルマのレベルが違うというほど5シリーズが負けているということもないけど、張り合うのはちょっと分が悪い。
第4位 日産ジューク (仮想ライバル・アウディQ2)
頑張りすぎだろ・・・
日本メーカーってのはコンパクトなクルマを作るのが上手い。しかしその多くが国内市場専用モデルだったりするので、ドイツ車とは設計基準が違う!!ってのが20年くらい前までは常識だったんですけども、日本メーカーの設計技術が提携先の海外メーカーで次々と採用され、欧州基準で開発されるクルマが徐々に増えていった結果、ドイツ車みたいにビシっと走るモデルが主流になってきちゃいました。
中でも欧州でコンパクトSUVブームを作り出した日産ジュークの成功は破格で、すでにEU各国でクラスナンバー1の称号を得ています。ルノーに頭を抑えられた日産のくせに生意気・・・とはいってもジュークの成功を目の当たりにして、ドイツメーカーも似たようなクルマを増やしています。アウディQ2もその一台ですけども、ジュークどころかマツダCX3にも勝てないと英国メディアにバッサリ切られてしまった。
第3位 トヨタ・プリウス (仮想ライバル・メルセデスCクラス)
ドイツ車完全敗北・・・
メルセデスの日本市場の最大のマーケットを持つCクラスの最大の弱点は、加速性能がイマイチで、後席の乗り心地が極めて悪いこと。しかしそんなCクラスも発売時には、先代Eクラスを超えている!!とか言われたもんだ。Cクラスはサルーンとしてちょっと残念な仕上がりなんだけども、先代Eクラスはもっと悪かった。だいぶサスペンションにこだわるようになってきたメルセデスですが、先代Eクラスではまだストラットを使っていた。これじゃレクサスに勝てるはずはない。Sクラスに準じるサスペンションが、Cクラス、Eクラスの順番で投下されやっとレクサスGS、ISに対抗できる設計になったのだが・・・。
勝てるクルマは日本にもいない!?
まさかストラットを使うトヨタTNGAのプリウスに、Cクラスが加速性能も乗り心地も共に負けるなんてことが起ころうとは・・・。トヨタのグローバル中核モデルとして欧州でも北米でもかなりの台数が売れるようになってきたプリウスですが、「個性的なデザイン」と「品質&乗り味」を武器に4世代目で一気に実力を上げた。もう加減速のマナーから、ハンドリングから、前後席のNVHから、ドアの閉まる音まで全てCクラスを超えてしまった。
第2位 トヨタ86 (仮想ライバル・ポルシェ718ケイマン)
ポルシェに届いてる!!
このマッチングはさすがに86がケイマンを超えたということにはならないのだけども、ケイマンの1/3の価格だから、ケイマンの1/3程度の走りの楽しさしかない・・・ということにはならない。ケイマンオーナーにとってはちょっと悔しいけども、86に試乗してみると、ケイマンを買う意味ってあんまりなかったなも・・・と気づかされる。いやいやそうはいってもポルシェを駆る高揚感はいいものですけども。日本のスポーツカーって操作系の動きが実に繊細で、ドイツ車で味わう「本質」にも勝るとも劣らない、実にいいミッションフィール、ステアリングフィール、ペダルフィールを持っている。さらにこの86はスリップアングルの出し入れも実にいい感じに決まる。ケイマンで同じ走りをしたら心臓止まるかも!?操作のしやすさは、人によっていい面・悪い面もあるでしょうけど、86のスポーツカーとしてのポテンシャルは実はケイマン以上ではないか?
第1位 ダイハツ・ミライース (仮想ライバル・VW・UP!)
84万円の実力!!
ドイツの小型車なんてできれば買うもんじゃない。偏見って言われるかもしれないけどさ、UP!って日本の軽自動車のレベルを超えていない。VWと派手に揉めたスズキの技術を流用して作ってますけども、軽自動車開発技術においては、スズキは、ダイハツやホンダにやられているところが見受けられる(普通車に逃避している!?)。実際に品質に関してはダイハツ、ホンダが上だと感じる。VWがその気になってUP!に手を加えれば、すぐに良くなる余地は大きいです。ミッション変えるだけでも全然別のクルマ。150万円で売るならDCTを配備してくれても良さそう。もうそのスタンス(3K車)では、スズキ、ダイハツ、ホンダにはかなわないと思うのです・・・。
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