BMWが理解されない日本
「リセールバリューが心配」「BMWらしくないスタイル」「今となっては古臭い内装」「リセールバリューは期待薄」「リセールバリューが今ひとつ」「バリエーションが少ない」「どうしてこのクルマが6?」「刺激が足らない」「BMWらしさに欠ける走り」「新型が本国では発表済み」「突っ張ったライドフィール」「従来より妥協が目立つカタチ」・・・某自動車カタログに添えられた現行BMW車の「✖️」なところだそーです。日本車に比べてリセールがキツイのは個別のモデルに限った話ではなくて、ブランド全体に共通していること。イタリアのスーパーカーか、ポルシェのスポーツカーでもない限り、輸入車のリセールはキツいのは当たり前だと思うが・・・。
買うならこのエンジンか!?
ポイントは「リセールキツいけど」それを乗り越えて余りあるだけの「魅力」が今のBMWにあるのか!?ってことだと思う。中身が大衆的な日本車やフランス車とほぼ同じだから、198万円〜350万円くらいにディスカウントして売っている限りではこのブランドが日本で再浮上するのは難しいのかもしれない。現実に「MINIでいいじゃん」というユーザーは増えている。トヨタと共同で開発した新型Z4は、最近のBMW車の中ではかなりこだわった内容になっていて、M2以来の熱狂が期待されるけども、そんな中で「乗用車」BMWをあえて選ぶならば・・・やはり搭載エンジンにこだわるべきだと思う。あのMAZDAも憧れのあまり開発に乗り出し始めたと言う、直列6気筒ディーゼル「B57」搭載モデルが日本でも徐々に揃ってきた。このエンジンは素直にテンションが上がる。隣国で次々とファイアするのもよくわかる(ファイアしているのはB47直4らしいが・・・・)。
魅惑のボッシュ
本国向けのユニットはトリプルチャージャー。あの頑固なMAZDA開発陣が次期型主力ユニットとして開発しているディーゼルユニットも3過給仕様とのこと。日本はディーゼルの排ガスにうるさいので、ツインチャージャー版のみ導入されています。今のところ搭載モデルは・・・「X3・M40d(875万円)」「X5・35d(920万円〜)」「740d(1426万円〜)」「アルピナD5(1299万円)」「アルピナXD3(1094万円)」「アルピナD3(1031万円)」「アルピナD4(1140万円)」。誤解を恐れずに言ってしまうと、これらのモデルこそが良識派のBMWだと断言したい。今や世界のディーゼルのほとんどはトヨタ系列のデンソーが供給する部品を軸に作られているけども、このBMWユニットは、コモンレールもターボも「オール・ドイツ」のボッシュ製。三菱重工製タービンを使うガソリンユニットよりも「ドイツエンジン」って感じがする。どっかの自動車ライターがうまいこと言っていたけど、ボッシュディーゼルは「蜜の味」だってさ。
40歳からのクルマ選びの難しさ
GT-Rが新車で買えちゃうくらいの価格帯にずらりと並んだ「B57」搭載機ですが、実際は200万円くらい販売店が頑張ってくれるのではないかと思います。35歳くらいまでの若い人、あるいは60歳を超えた引退世代ならそれほど気にせずに、X2や3シリーズでいいかもしれないけど、40歳過ぎたオッサンにとってのBMWは、やはりそれなりの「気合」を要求してくる。価格はポルシェのカイエン/パナメーラ/マカンとほぼ同等。もうセレナでいいじゃん、シビックでいいじゃん・・・なんですが、そこでなぜかスバルやマツダに行ってしまい、結局はよくわからないサイズ感のクルマを選んでたりする。定番モデルは、クラウン、レクサスES、メルセデスEクラスどれも軽く700万円はぼったくられる。
2プライス市場の考え方
800万円くらいで安定の「高級モデル」を買うか、300万円くらいの「大衆モデル」を買うか。大枠で『2プライス』にカテゴリーされてしまった40〜60歳男性向けモデル。いうまでもないけどさ、ジムニーがバカ売れしたり、モデル末期のランクル・プラドが好調なのもよくわかる。オーソドックスな乗用車は、「クラウン」「Eクラス」と「C-HR」「Aクラス」に見事に住み分けられている。300万円で上質なクルマを作る!?と期待していたMAZDAもどうやら次世代上級シャシーは「クラウン」「Eクラス」の価格帯に突入するつもりのようだ。BMWグループは「大衆モデル」価格帯のMINIこそ成功しているけど、「高級モデル」価格帯が絶望的な不振。このクラスで乗用車としてアピールしていくならば、やはりB57搭載機をもっとメジャーにする必要がある!?
カムリ、アコードの本質的矛盾
近い将来に全てのディーゼルトラックがピュアEV化すると本気で考えてる「意味不明」なオッサンが結構多い!?年末に島下泰久、中西孝樹といった自動車インフラを語るタイプのライターの本を読んだけど、どちらにも「なぜトラックやバスのエンジンがディーゼルなのか!?」の理由は書いてなかった。単行本を出せるくらいのライターは、余計なことを書いて変な軋轢を産んだりはしないのだろう。HVが導入されてから日本車の燃費の目玉は90km/hから60km/h前後へと低下している。どこのカーメディアも書かない「公然の事実」だ。カムリにしろアコードにしろ日本仕様にはHVしか導入されていない。4.8m級で長時間乗車も苦にならないタイプのサルーンにも関わらず、高速道路を使っての長距離移動に適さないという致命的な欠点を抱えている。失礼だが乗ってる人の多くはクルマがわかっていないと思う・・・。
懐古主義かもしれないが・・・
カムリやアコードを見ても別に高級車だとは思わない。しかし「居住性」「安全性」「操縦性」などの諸要素でアベレージが高いのはよくわかるし、これに長距離走って経済的なユニットが備わっていれば、人生を楽しくしてくれる「最良の相棒」として申し分ない存在だと思う。しかしHVだけという選択はあまりにネガティブだ。クルマ離れがどんどん進む原因!!とまでは言わないけどさ、合理的にクルマを選ぶ環境が確保されていない。ツアラー好きにとって日本市場はあまりに不自由だ。そんな中で期待したいのが、ディーゼルにはディーゼルの正義があり、それを「エンスー」のレベルにまで引き上げていこうという試み。かつてのDEよりも高回転型に降っているマツダ、BMW、メルセデスによる「ツアラー向けDE」は進化している。この動きが奇妙なことにガソリンではもはや不要と考えられている「FRプラットフォーム」や「直6」といった古めかしい形式に再び存在意義を与えている。
欲しくなる乗用車
BMW、メルセデス、MAZDAにはある種の決意があると思われる。テスラや新興中国メーカーは、目指さないだろし、おそらくたどり着けない「絶対領域」をずっと保持したい。そしてこれまでの自動車産業が手にしたことがなかった「新たなエクスペリエンス」となり得る次世代のディーゼル・ドライビング・ツアラーを作り上げることに大いなる価値を感じているのだと思う。「ディーゼルの高級車なんてありえない!!」と言う人もいるだろう。しかし40kg・m〜70kg・mに達する最大トルクを発揮するディーゼルサルーンの走りには、いつまでも乗っていたい不思議な魅力が宿っている。デミオやMINIあるいはフランス車のライトなDEとは違って、MAZDA、BMW、メルセデスが上級モデル用に仕上げる最も排気量が大きいタイプのDEの出来は凄まじく良い。すでに直6を実用化させているBMW「B57」とメルセデス「OM656」に対して、直4では「SH-VPTR」で世界一となったMAZDAも新たに新シャシーと直6開発が噂される。
テスラを止められるのはディーゼル!?
VWディーゼルゲート、EU域内での旧式ディーゼル締め出し区域設定、BMWのコリア・ファイアーなど一連の報道で及び腰になってる人は、カムリやアコードを買えばいいと思う。本質的矛盾から目を背けて、車格とユニットが使用目的として合致しない、街中を走るだけの「見せかけ」サルーンに乗っていればいいんじゃねーの!?週末に近所のイ○ンとか行くくらいには使えるんじゃないの!? リーフやテスラでは他の地方へ出かけるのもままならない。ミニバン、軽自動車も同じ。そしてカムリ、アコード、レクサスESも同じ。クルマは家の駐車場に納めておく置物ではないと思うし、車両価格にはそのクルマを通じて得られるエクスペリエンスの価値が含まれている。カムリやアコードでは何も先が見えない・・・。トヨタとホンダってこんなクルマばっかじゃねー!?
「BMWの良さがわからないク◯に伝えたいこと。」
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↓とても勉強になるけど、ふと中西氏のプロパガンダに引っ張られていると気づく瞬間も・・・