復活!!
リーマンショック以降の苦しい時期を抜けて、HONDAとBMWが再び「走り」で世界を喜ばせる時代がやってきたような気がする。とりあえずクルマ雑誌など読んでもホンダやBMWについてロクなことは書いてないので、もしこのクルマがいいかも!!と閃いたら何も見ずに試乗しに行けばいいと思う。ディーラーマンに押し切られて購入まで一気に行ってしまうかもしれないがそれも巡り合わせなので結果オーライじゃないですかね。ホンダやBMWに悪いクルマは・・・ないから。
クルマを選びたい人向け
ホンダだったらインサイトかシビックtypeR。BMWだったらX2、Z4、M2コンペティションが良さそうだ。トヨタやメルセデスだと何だかそれぞれのモデルの使い方があまり明確に見えてこないボンヤリしたモデルが多い。プリウスもカローラスポーツもC-HRもAクラスも・・・あまりに「汎用」過ぎるよなー。クルマに特別な意味を見出したりしない人にはそれがいいのかもしれない。それに対してBMWとホンダは「クルマは選びたい!!」という人の期待に応えるモデルが多い。
輝かしき栄光
ドイツと日本をそれぞれ代表するエンジン屋として90年代00年代には世界に名を轟かせた。直4で9000rpmを楽々回してしまうホンダ「Vテック」と、V8で8200rpmまで到達するBMWのMモデル用ユニットから見ると、現行モデルではそれぞれターボ化され強烈なトルクを発揮するタイプのユニットに変わっていて低回転にはなってきているが、ターボユニットを導入してから再び進化している。
エンジン屋のプライド
フェラーリやポルシェのボクサーならば、スーパースポーツ向けのターボなので7000rpmくらい回るターボユニットを最初から用意できるけど、BMWとホンダは量販メーカーであり乗用車をたくさん売るのが商売なので、一般向けモデルのエンジンをまずターボ化し、さらにエンジン各部の改良を後付けで施すことで高回転化しているので、多少は開発まで時間差がある。2010年頃にどちらもターボユニットの導入に踏み切ったけども、割と最近になってからS55やK20Cが完成してきた。どちらも5500〜7300rpm、6500rpmに出力ピークがあり高回転タイプのターボユニットになっている。エンジン屋のプライド。
意外性
ホンダのオデッセイや、BMWの2シリーズ・アクティブツアラーはブランドの尖ったイメージとはちょっと違うファミリータイプになっている。スポーティな走りを予感させるブランドが、どこからどー見てもファミリーカーを作れば、それなりに賛否両論あるだろうけども、「ミニバン買うならトヨタ」という意見もごもっともだし、ホンダやBMWが作ったファミリーカーなら買う!!って人もいるだろう。やっぱり邪道だ!!なのかもしれないが、スポーツイメージが強いブランドのファミリーカーは特別な魅力を発したりする。例えば・・・マツダ・プレマシーとか。
探究心
フェラーリやポルシェはただただ顧客が満足するスポーツカーを作っていればいいのだけど、ホンダやBMWは自ブランドの存在がある種のクルマユーザーにとって大きな喜びを生むと確信している。スポーツカーだけを作るわけでもなく、「汎用」モデルを右に倣えで作るわけでもない。トヨタあるいはメルセデスといった強力なライバルに対して常にアドバンテージを確保するクルマ作りを理想としている。そのためにはエンジンだけでなく、あらゆる部分で技術的なイノベーションを優先している。そしてしばしば世界の最先端を走る。
ツアラーしか作らない
とても柔軟性があって器用なBMWとホンダなのだけど、全モデルを通じて一本芯が通っているものは・・・やはり「ツアラー主義」ってことだろう。ジムニーみたいな特殊用途のクルマは作らない。どこまでも走って行きたくなるエンジンを作っているのだからグランドツーリングをイメージするモデルばかりがラインナップされる。ホンダの軽自動車だってがっちりしたボデーでどこまでも走りたくなる。ユーザーがいつでも思い立った時に旅立てるツアラー。誰を乗せてどこに行って、何をするのか!?のイメージがとてもつきやすい、キャラクターが立ったモデルが並ぶ。
下剋上のマインド
さらにBMWとホンダは「下剋上」を果たすことがブランドのDNAに刻み込まれている。BMWはメルセデスやポルシェに果敢に挑んでいったし、ホンダはトヨタ、日産を押しのけて日本メーカーの星となり、初代NSX発売時にはフェラーリを名指しした。その歴史はこれからも引き継がれて行くだろう。定期的に魅力的な新型モデルが出てくる。荒削りな部分が見えることもあるけど、やはりBMWとホンダは他のブランドがまず目指すことがないような高みへと野心が渦巻いているのがわかる。もっともっと両ブランドのモデルが売れるといいなー。