3、ジャガー
「MAZDAに前田育男あり」を知らしめた名車は3代目デミオ(WCOTY受賞)だけども、前田チーフの元で登場した3代目アテンザもまたWCOTYのデザイン賞ベスト3に残った。最終的に立ちはだかったのがジャガーFタイプで、その後もMAZDAにとってはジャガー&ランドローバーがWCOTYデザイン賞における最大のライバルとなった。2014年頃のジャガー車は、MZRのターボ版を使っていて、今も上級モデルではスーパーチャージャーを使った高回転型過給エンジンを使うなど、MAZDAをもしのぐドライバビリティを示してはいるが、やはり「適正コスト」で販売するMAZDAの前には苦戦を強いられている。
他の欧州ブランドと比べてもそれなりに差別化できていて価格競争力があるのだけど、サルーンもSUVもすっかりMAZDAと同系統の顔つきとなり、「格式」を求める輸入車好きからはメルセデスと同じく「有り難みが無くなった」など、ややデザイン面で顰蹙を買っているようだ。メルセデスにもジャガーにも言えることだけど、MAZDAではなく光岡のようなトラディショナルなスタイルへの転換が起こるのかもしれない。