4、ボルボ
長らくフォードの欧州部門を担う一角として、MAZDA車に近い設計を欧州市場を中心に展開しているスウェーデンメーカーで、現在は吉利汽車傘下でグローバル展開するプレミアムブランドとして再出発している。メルセデスやBMWといった「プレミアム車」のみを発売しながらも、グローバル100万台以上の規模で欧中米日など4大市場全てで展開するメーカーはわずかしか存在しないけど、ドイツ2強を追いかけるのがボルボとMAZDA。同時期にフォードから放逐された両ブランドには本気の合併案もあったらしい。中国市場に橋頭堡を確保する意味でもMAZDAより吉利汽車を相手に選んだのはまともな判断だったのだろうが、日本市場ではなかなか成長が見られない(日本COTYを獲ったが・・・)。
デザインもシャシー&ボデーもエンジンなどのコンポーネンツのどれを比較しても、メルセデス、BMW、MAZDAと互角かそれ以上のポテンシャルがありそう。しかしメルセデス&BMWと同等の価格で勝負するだけの「キラーコンテンツ」がない。ただただ量販グレードのレベルでメルセデス&BMWと互角のモデルを揃えているだけ。メルセデス&BMWですら2019年は大幅な販売低下に苦しんでいるのだから、このままでは「ジリ貧」だ。デザインも洗練さを欠いた「魂動」といった感じで、側面パネルが間延びしてて、塊感に乏しいモデルがやや目立つ。とりあえずスポーツカーやクーペを用意してデザインの「イディア」を見せておく必要があるのかもしれない。現状では「MAZDAの壁」を突破して日本で多くの新規ユーザーを呼び寄せるのは難しいかも・・・。