5、アストンマーティン
MAZDA、ジャガー、ランドローバー、ボルボと並んで「旧フォードグループ」としてWCOTYデザイン賞でも好成績を収めるイギリスの名門スポーツカーブランド。フォード時代に発売した3代目ヴァンテージは、ドライサンプ化で低重心の本格的なレーシング機構を備えたV8自然吸気&MTに、英国グランドツアラーの数々の名デザインを引き継ぐ極上エクステリアが備わり日本市場でも相当にバズった。都内を走っていても結構見かける。21世紀のイタリアン・スーパースポーツのような破天荒な断面デザインではなく、古き良き60年代グランドツアラーの造形を持つ英国スーパースポーツは普遍的なオーラを放つ。全く古さを感じさせないデザインは、中古車で所有したいという人が非常に多い。
先代の大ヒットを受け世界中からの注目を浴びて2018年に登場した4代目ヴァンテージは・・・、同時期に発売されたNDロードスターのデザインを失敬してしまったのだろうか。先代とは似ても似つかないエクステリアにファンはやや失望気味。グリルを強調しないフロントデザインは、電動化への布石なのだろうか!? 昨年(2019年)頃から、失速が否めないドイツブランドを横目に、フェラーリやランボルギーニの販売が大きく伸びている(カーシェアリング需要!?)。フェラーリの新型モデル・ローマも、MAZDAのコンセプトモデルにそっくりなのだけど、あくまで「エンジン屋」を自認し続けるフェラーリにとってはデザインなどどーでもいいのかもしれない。完全にスーパースポーツブームの波に乗り遅れたアストンマーティン・・・ドライサンプ&MT廃止でコアファンが離れ、200万円台のMAZDAスポーツに似たデザインではこの結果も仕方がない。