日本メーカーはなぜ方向転換が多い?
日本メーカーは、まだまだ統廃合が進まずにたくさんあるってのも影響しているのかもしれないけど、ドイツのメーカーと比べると、どうも「方向性」に一貫性がないのかも!?と感じてしまうところがある。総じて言えるのは、ヒットしたモデルの影響がブランド全体の方向性にかなり影響を与えてしまうことだろうか。
日本人はファッションとデザインが好き
ドイツのメーカーはどこもクソ真面目に「FMC」と「年次改良」を繰り返してキープコンセプトのモデルを売り続けるけども、日本メーカーの国内市場は輸入ブランドが排除されている(シェア10%)こともあって、新しいもの好きの日本ユーザーを満足させるべく「新機軸」を備えた全く新しい新型モデルが発売され、それが予想外の大ヒットにつながり、時にブランドの軸足が変わってしまうくらいの大変動を引き起こしている。
日本メーカーとドイツメーカーの違い
ドイツメーカーが最近の日本市場で目立たなくなっているのも、EV化の前に既存モデルの改良が後手に回り、あまり新しい価値観を付加できていないというのもあるかもしれない。それに対してフランスメーカーの躍進はその逆を行っているからなんだと思う。日本車との価格競合にも負けないコスパだったり、スライドドアも平気で装備する柔軟な開発姿勢は、いずれも日本メーカーをよく研究している印象だ。ドイツメーカーのモデル展開を否定するつもりは毛頭ない。
開発力の源流
ちょっとした憧れもあってだろうか、むしろドイツメーカーの姿勢こそが「本来の姿」だと勘違いしてしまっている日本メーカーも見られる。しかし日本メーカーの本来の強さは、フランスメーカーに真似されるような既存の概念に囚われない創意工夫にあるように思う。あまりに大きな変化を組み込んだ新型モデルが大成功すると、ブランド全体がそれに引きずらることもしばしばある。その結果ブランドコンセプトが次第にブレ始め、それがあまりに顕著になると再びコンサバにひとっ飛びに戻ってきたりするのだけど、あらゆる経験は次なる開発の糧になるわけで、様々なクルマ作りの知見があるからこそドイツメーカーにも伍するクルマが作れるのだろう。そこで日本の自動車産業の懐の深さを示す予想外のヒットモデル5選を選んでみた。