なぜ直3なのか!?
東南アジア市場を開拓するために投入した開発予算がどれほど現地で回収できたのかわからないけども、ブランド廃止を決断するくらいだから、あまり思わしい結果ではないのだろう。その時に作られたシャシーやエンジンを使って、日本市場向けの小型車を仕立てているので、他のメーカーよりも先に普通乗用車に直3エンジンの搭載を始めた。今ではトヨタ、BMW、VW、プジョーなどが直3を導入しているので、決して悪目立ちしてはいないが、かつては品質の良さを売りにするメーカーだったゆえに、日本におけるブランド価値の低下は免れない状況だ。
素晴らしいマネジメント能力だ・・・
サブブランド廃止で余剰となった直3エンジンを搭載したモデルは日本市場では露骨に敬遠された。窮余の策なのか、素晴らしい変わり身なのかわからないけども、不人気の直3エンジンを電気自動車のジェネレーターとして搭載するモデルをすぐに開発し、日本市場でもスマッシュヒットさせた。素晴らしい創造性だ!! 2015年頃から普通車のコンパクトカーで200万円超えるのが当たり前になってきたけども、そこからはみ出した低価格帯をさらにカバーするために、同じ財閥系メーカーで知られる在京ブランドに軽自動車のOEMを要請した。さすがはマネジメント能力の高さで高額報酬を受け取っているだけはある。サブブランド崩壊からの方向転換は非常に手際がいい。直3エンジンを使ったシリーズハイブリッドも、新たに展開した軽自動車も現行ラインナップの中で予想以上に成功している。