業界の異端児
新興国向けにサブブランドを展開するアイディアは、トヨタ、ホンダ、マツダ、スバル辺りにはまず浮かばない。かなり思い切った攻めの経営戦略だ。日本市場のユーザーにとっては、株主でもない限りは特別な意味は持たないけど。かつてソニーがアイワというサブブランを、まだ経済成長が著しかった日本で展開していた。中国では2000年頃、ASEAN地域では2010年から経済成長が目立つ。成長が止まった平成の日本市場を軽視し、これらの地域でサブブランドを設立するなど主導権を取る積極的な動きができているから、他の日本メーカーとは大きく違い「我々は真にグローバルで進歩的なメーカー」だという意識もあっただろう。アメリカ企業に負けない役員報酬も当然なのだろう。
庶民には理解しかねるが・・・
このメーカーが日本市場を軽視していることを多くの人が指摘している。しかしそれは他の日本メーカーにも少なからず同じことが言える。そしてサブブランド崩壊という危機を、ウルトラGの解決法で次のビジネスにつなげている。休日にロードバイクで郊外を走っていると、このメーカーのシリーズハイブリッド車が音もなく近づいてきて、モーターの強烈な加速で脇をすり抜けていくことがあり、非常に印象が悪いのだけど、まあウルトラGの産物なのだから、自転車ユーザーが増えている日本の交通事情なんか気にしている余裕などないのだろう。健康のために自転車に乗る日本人は広い家とガレージを買って室内でエクササイズすればいい・・・ってのが、このメーカーの役員様の判断なのだろう。ドライバーも高齢者が多いので気がついたら離れるようにしているが・・・。