BMWの機転
ホンダの欧州市場への足がかりとして機能し、売り上げを回復させつつあった英国ローバーを2001年にBMWが買収し、ミニの商標権を取得するとローバーの開発者によって横置きエンジンシャシーを開発させた。新しくBMWミニのシャシーはホンダの技術が流用されているようで、ホンダ・オデッセイの主査だった人がBMW2シリーズアクティブツアラーを愛車にしていて「非常にホンダっぽい」と感想を述べていた。1950年代から引き継がれるシャシーのイメージを壊さないように、ホンダの技術でシャシーを仕上げるBMWの仕事はもっと評価されてもいい。
スポーティさ容赦なし
ホンダシャシーにBMWエンジンが搭載された「夢のコラボ」はミニ・ブランドだけでなく、BMWブランドにも広がっているので、そこまで珍しいものでもない。原理主義なファンからはFFモデルは「邪道」とか言われているみたいだけども、BMWグループの中でも屈指のクルマ好きを唸らせるモデルだと思う。2015年に初めて試乗したが、ドライな路面でも割とあっさりホイールスピンしてしまうなど、真面目な日本車ではまず味わえないハードボイルドな面が随所に見られた。中速域でも容赦なくクイックにハンドルが入り、200ps級のFFならではの盛大なるタックインが体感できる。