わかりにくさの美点
プジョーはMAZDAで、シトロエンはトヨタ・・・というシンプルな話ではない。どちらもトヨタやMAZDAのように理詰めで高性能さを出して「強烈なキャラ」を作るわけでもない。プジョーもシトロエンもMAZDAほど完璧に整ったコクピットを作り、徹底してドライビングフィールにこだわる仕上げとは程遠いし、トヨタの鬼のようなモード燃費を叩き出したりはしない。良く言えばもっとナチュラルなクルマというべきだろうか。
無理やり定義するなら・・・
誤解を恐れずに言ってしまえば、プジョー&シトロエンの各モデルのスタート地点は、日本の軽自動車のシンプルな設計にある。もちろん軽のサイズでは、欧州の側面衝突には耐えられないし、より大柄な体の欧州人が乗るクルマなのでホイールベースは広くとられている。車体が大きくなり、車重も増えるので、660ccの排気量とはいかず、直3のまま1.2Lまで大きくしている。最大出力も64psから2倍程度まで増やしている。