東京じゃ走れない
先代クラウンは「ニュルで走り込みました」とかの触れ込みだったけど、東京の道路でその性能を発揮できる場所はほとんど見当たらない。そもそもクルマが多過ぎて昼間に都内でドライブを楽しむという発想がない。夜間なら国道20、環八、川崎街道の流れはそこそこ速いけど、強烈なカルチャーショックを受けた秋田県男鹿市の県道56や国道101ほどの「無制限」一般道に比べれば平均速度は30km/h以上は低い。いかにも高級車然とした大型サルーンでは、東京で乗っても、走りは楽しめないし、転回はいちいち面倒だし、周りもクルマには無関心で話題にもならない。
中古車価格
東京、横浜、大阪で売れない大型サルーンを「国内専売」で作り続けても仕方がない。クラウンという「ブランド力」も、メルセデスやBMW同様に、辛辣だけど中身の進化が停滞しているのに「ブランド力」だけが詐欺師のように一人歩きしている不気味さが敬遠されつつあり、中古車価格にもそれがはっきりを表れている。使えないしオシャレでもない。もしロレックスの中古価格が大暴落したら、途端に身につけているのがダサく感じてしまう人もいるだろう(ロレックスのこだわりに心から満足している人は別だろうが)。「高級ブランド」の怖いところだ・・・。