最大のネック
CVT嫌いが集まるMAZDAファンだから、やはりそのままのカローラスポーツでは「220万円でお買い得」とは受け取れないかもしれない。もし可能であればMAZDA向けOEM車は6AT及び6MTへの換装が望ましい(この問題がクリアされたら本当に実現しそうだ)。しかしCVTのデメリットを素直に受け入れ、スポーティで軽量なボデーゆえにキャビンも小さいので、このクルマで500km以上の高速ロングツーリングはしない、ゆえにCVTドライブを受け入れると割り切ることもできる。
それでも60km/hくらいから感じられる「キーン」という独特の金属音が出るCVTの構造的欠陥は、高速ツアラーが得意なMAZDAや欧州メーカーが採用しない決定的な理由だろう。スバルはCVTを長年研究してトルク容量の大きなCVTも実用化されているが、一般的にはCVTは小さなエンジンでいかに燃費を伸ばすかに特化したトランスミッションだと思う。
もっと刺激し合うといいかも
MAZDAのような性能のクルマが欲しいトヨタと、いろいろなクルマを作りたくてウズウズしているMAZDAの利害を考えると、もっと納得いく形の協業もあり得そうだと素人(私のような)は考える。「北米向けのCX-50はカローラクロスのOEMだ」とメディアで断言した国沢という人もいたけど、この発言もMAZDAをディスりたいだけではなく、少なからずクルマの未来を考えた老婆心が働いていたのだろう。
私も国沢氏もそうだけど、MAZDAと他社の技術提携に過剰な妄想をしてしまうのには理由がある。僭越ながら、それはMAZDAの歴史を自分なりに理解している体という自負がある。フォードとの協業によってMAZDAは世界に大きく羽ばたいた。VWゴルフを沈める初代フォーカスだったり、ボルボ、ジャガー、ランドローバーにもMAZDAのシャシーが使われた。