不都合な真実
CX-60が発売される数年前からすでに、メルセデスやポルシェと並んでMAZDA車が多かった。CX-60の販売が想像以上に好調だと伝えられるが、伊豆で気持ちの良いドライブを堪能したい人には最高のクルマだと思うから、まあ売れて当然だと思う。CX-5からの乗り換え需要に加え、長距離ドライブユーザーからの指名率が高いという独自の指標で、確信を持って送り出したのだろう。
トヨタがいくらコンパクトカーで桁違いのモード燃費をブチ上げようが、メルセデスやポルシェの市場は脅かせない。今度は全固体電池を2027年までに実用化し、10分で充電完了して1000km走るという新しい「デマ」を打ち上げてきた。2000万円以上の価格になることが予想されるレクサスLCの後継モデル、つまりスーパースポーツにだけ全固体電池はギリギリ採用できるらしい。とりあえずテスラに対する牽制くらいの意味しかないようだ。
トヨタの真意は!?
2027年になってもトヨタの普及版のBEVにはリン酸鉄バッテリーが採用されるので、EVをめぐる環境が今から劇的に変わる訳ではない。なんでトヨタがこんなツッコミどころ満載の技術発表会を行ったのかについてはさまざまな憶測ができる。トヨタの基礎研究の豊富さを示すためと見せかけて、先にBEVに賭けている日産や中国メーカーの全固体電池の内幕を暴露することで、EVシフトの機運を鎮める意図があるのかもしれない。
長距離ドライブに好まれているポルシェ、メルセデス、MAZDAのうちで、ポルシェとメルセデスはBEV主体のブランドにいち早くシフトしていくようで、「最後のエンジンモデル」という営業トークが各地で炸裂しているらしい。日本市場の為だけにエンジンモデルを作り続けるとも考えにくいので、あと数年のうちには長距離ドライブに適したブランドはMAZDAだけになりそうだ。これはビッグチャンス到来だ。