打倒MAZDAデザイン
前田育男さんのデザインがMAZDAをリードするようになり、ボデーの造形と塗装に関しては、MAZDAが世界トップに位置すると断言できる状況が続いてきた。先代までのNXやRXでは、MAZDA車に造形では全く及ばないし、カラバリもかなり少なかった。10年に渡ってデザインの良いクルマばかりを作り続けたMAZDAが、縦置きのSUVを作ってレクサスの顧客を奪いにくると知って、トヨタ&レクサスは相当な危機感を持って対策をしている。
CX-60、CX-80と同じタイミングでFMCを行ったレクサスNX、レクサスRXで豊富なカラバリを揃えた。どちらにもCX-80が真似した「ソニックカッパー」があり、RXではモデルのテーマカラーになっている。街中でまず見たことがないであろう色の「テレーン・カーキ・マイカ」は、RX、NXだけでなくLX、UXさらにはLCにも配置されている。映像で見る限りだと、彩度は低くて地味な印象なので、気づかないだけかもしれない。
どのカラーも街中で見かける
MAZDA車のカラーは全車種で全カラーを街中で見かける。大型モデルの「赤」は他のブランドでは売りにくいけども、「ソウルレッド」はCX-60、CX-80でもよく選ばれるようだ。どの色も街中で見たことがあるゆえに、新車購入時の最大の選択の楽しみでもあるボデーカラーは、MAZDAの場合ちょっとマンネリ化している。レクサスのように10色以上用意されていて、レクサスESの「サンライトグリーンマイカ」のような都市伝説的カラーがあるのが羨ましい。
クラウンクロスオーバーにも13種類を揃えているが、特殊なボデーパネル形状から塗り分けを基本としていて、6種類は塗り分けなので実質は7色と言える。一方でスライドドアを配備する高級ミニバンのアルファード、ヴェルファイアはMAZDA車との対峙がないからか、もしくは巨大な車体ゆえにカラーコーディネートが難しいのか、わずか3色しか設定されていない。