今後のMAZDAは・・・
2025年後半のCX-3のフルモデルチェンジは複数のメディアから報道されていて、名称がCX-20に変わるのも違和感はない。ただし日本の販社向けに逆輸入が継続するかどうかは不明で、前述の大規模な設計変更もなく、単なるヤリスクロスのマーク付け替えOEMならば、岩手で作っているヤリスクロスを差し置いてタイからも逆輸入はしないだろう。MAZDA販売店では複数人乗車用のSUVならばCX-30があるし、燃費&経済性重視の1人乗り用SUVにはフレア・クロスオーバー(ハスラーOEM車)が用意されている。
2025年のFMCでCX-20が誕生し、2027年以降のBEVプラットフォームで、ロータリー搭載の「EZ-20」が設定され、この2車種が日本のディーラーで併売される可能性も十分にあり得る。MAZDAが開発&生産する日本市場向けICE、HEV、PHEVは、ロードスターを除くと、全てCセグ以上で、エンジンは2.5LスカイZと3.3LスカイDの2つだけに刷新されているのだろう。
MAZDAの小型BEV
開発者はさまざまなインスピレーションをインタビューで語る。それらを総合するとMAZDAの追求する「偶像」は、世界中の都市でCX-60、CX-70、ロードスターが走り回る華やかなイメージと、地元広島の田園風景の中で小型車が愛される、質実剛健なイメージの両極端に軸足があるようだ。過疎化でガソリンスタンドまでが遠い地域では、自宅で充電できる小型BEVが有効でMX-30を試作したが、日産サクラやヒョンデ・インスターのような軽自動車BEVには価格面で対抗できない。
スカイXエンジンが次期主力のスカイZエンジンの先行試作であるように、MX-30ロータリーEVは、2027年からのBEV専用設計の先行試作と考えられる。MAZDA2の後継モデルは「EZ-2」だろうか。BEVをMT化するモジュールも特許化されたようで、ロードスター、ICONIC・SP、EZ-20とともにEZ-2も後輪駆動になる可能性がある。いずれのBEVモデルも魅力的で、販売価格にもよるとは思うが、MAZDAが日本のEVシフトの本命になるかもしれない。