7、東京で売れない
東京都中央部の「多摩」ナンバー地域に住んでいるが、現行のトヨタ車はかなり少ない。クラウンスポーツやフルエアロのハリアーも走ってはいるけど、ホンダのZR-Vやシビックと同じくらいの頻度でしか見かけない。圧倒的に人気なのは「中古車」だ。所有車2台を別々の駐車場に置いているが、すでに販売終了しているCX-8が最近になって2台増えた。
多摩地域は中古車が買える店舗が近隣にたくさんあるので、ポルシェ、メルセデス、BMW、アウディ、MINI、ランドローバー、ジープ、アルファロメオ、フィアットなど輸入車がとても多い。ポルシェ浜田山は中古車専門ディーラーだけど、ポルシェブランドで日本一の販売量を誇っている。街中ではメルセデス、BMW、MINI、アウディを多く見かける。多くは2010年代の生産と思われる「円高世代」のものが主流だ。仕事には電車で行く人がほとんどだから、故障したらその都度対処すればいいって感じなのだろう。
東京は生活コストがとにかく高い。広い駐車場が確保されているテナントに入っている店舗は、軒並みぼったくり価格で客入りは悪く、住宅街のど真ん中に廃墟化したショッピングモールがいくつもある。日中の道路はほぼ渋滞で自動車所有で生活が便利になる実感はほとんどない。ドライブや旅行が趣味でもない限りは自動車は割りに合わない。クルマ好きしか無理に乗ろうとはしないから、トヨタ車よりも輸入車、ホンダ、MAZDAの割合が高い。
「多摩」ナンバーは輸入車だけでなく、ホンダもMAZDAも大好きだが、隣接する「練馬」「杉並」「世田谷」ナンバーは、日本メーカー全体を毛嫌いしている節もある。2010年代生産の輸入車が多い「多摩」に対して、東側に隣接する3つのナンバー地区の輸入車は2020年代生産の割合が上がる。これらの地域ではトヨタ、ホンダ、MAZDAなど自民党に政治献金を行なって利益誘導を受ける大企業への憎悪が高まっているのかもしれない。
後記
最後までお読みいただきありがとうございます。この投稿は2025年9月30日時点での情報をもとに記述しています。今後とも日本市場で展開する自動車メーカーについて思うところを綴っていきたいと思います。