欧州ブランドはすでに始まっている
アルピーヌはBEV第二弾となるCセグのBEVクロスオーバーのA390も登場していて、これも日本導入が決定している。今後もルノー車をベースとしたモデルに加えて専用設計もあるかもしれないが、あと5車種追加される予定だ。ルノーが日本で積極的に広告しているアルカナとキャプチャーのストロングHEVである「Eテック」を使って、アルピーヌ専用のクーペ&スポーツカーのボデーに搭載すれば、ルノー版のプレリュードができそうだ。A390はサイズ的にアルカナがベースだろうから、Eテック版も可能だろう。
アルピーヌA110とルノー・メガーヌRSは、日本市場でも大人気だったが、欧州市場の排ガス規制強化の前に生産が終了した。ルノースポール開発部門はアルピーヌ開発部門に吸収されるそうなので、この2台のユーザーの乗り換え需要を満たすBEVやEテックのモデルが、アルピーヌの未発表の5車種に含まれている可能性は高い。BEVやEテックを楽しく走らせるという命題を背負ったアルピーヌは、プレリュードに対抗するモデルをいくつか輩出するだろう。
アルファロメオとプジョーのタッグ
アルファロメオは、ステランティスという巨大なアライアンス機構の中で、プジョー、シトロエン、ジープ、フィアットなどの量販車ブランドの設計を、スポーティに仕立てるという意味でアルピーヌと同じ立ち位置にある。プジョー208に使われるBEVとマイルドHEVの設計を使った「ジュニア」が日本でも発売された。新たに「ヴィスコンティ」という商標登録がされているようで、Cセグのプジョー308をベースとしたアルファロメオ版が登場するという噂がある。
日本に導入されているプジョー308GTの1.6LターボのPHEVはシステム出力225psで、プレリュードのe:HEVと同等のスペックを誇る。シビックe:HEVが1490kgに対し、プジョー308GTは1660kgなので、アルファロメオ版でボデーサイズを見直して軽量化されれば、プレリュードに対峙できるスポーツモデルに仕上がりそうだ。「ヴィスコンティ」という名前を冠するのだとしたら、無駄を削り落としたエレガントなボデーになりそうだ。