BMWの舞台裏
ちょっと大げさかもしれないですが、どうやら日本市場では「BMW離れ」みたいな現象が起こっているようです。日本で展開する輸入ブランドの中では屈指の車種&グレード数を誇るBMWですが、なぜか街で見かけるモデルはインポーターが導入する定番モデルのベースグレードばかり。1シリーズが250万円、3シリーズが300万円、5シリーズが450万円といったアウトレット価格は本来は非常にデリケートな内容であり、外部に流出しないように注意すべきなのですが、、カーセンサーだけでなく、ベストカーなどにも堂々と「お買い得」と紹介される事態に。これはもうインポーターの方がカーメディアに「どんどん書いてください!!」とお願いしているパターンか!?
インポーターの悲惨な状況
BMWは精力的に多数のモデルを日本に導入してくれているけど、日本のインポーターが追い込まれてしまってブランド価値を失墜させてしまっているのか・・・。BMWに限った話ではないけども、どーせ日本人ユーザーなんてミーハーばっかりで、BMWでバカにされない程度のスペックがあればいいと思っている人ばっかりと思ってる気がする。現実的な戦略ではなるけども、未使用中古車で売りさばきやすい価格の廉価モデルをある程度まとまった数入れているのだろうけど、結局はこだわりがないユーザーが増えてしまうだろうし、それに加えてブランド頼みでクルマの魅力を伝えられないインポーター&ディーラーの能力不足に原因があるかもしれない。100万円以下の中古モデルがたくさん溢れる状況は地獄だから、「ドイツ車は経年とともに整備費がかかる」みたいな情報を垂れ流してユーザーを牽制する。その結果、新車もだんだん売れなくなる。何とも不幸な状況に見える・・・。
BMWこそ選んで買うべき!!
せっかくBMWの日本向けモデルが豊富にあるのだから、もっともっとBMWユーザーが増えることを願って、2018年6月の時点で「これはいいクルマじゃないか!?」とワクワクさせてくれるモデルを選んでみました。インポーターにも是非この5モデルを率先して入れて欲しいと思います。ちなみに1000万円以下のモデルを対象に選んでいます。V12の7シリーズや、M5やアルピナモデルはワクワク度が規格外に高いに決まってるのであえて除外しました。ちなみにワクワク度の目安は10%→プリウス、20%→シビック、30%→スイフトスポーツ、40%→アテンザ、50%→スカイライン、60%→ロードスターRF、70%→ジムニー、80%→シビックtypeR くらいです。
第5位 i3 (ワクワク度・10%・538万円〜)
BMWが放つ新時代の「飛び道具」
電動BMWとして新しいもの好きな日本のユーザーから指名買いが入ったi3。家の前に停めて置きたいデザイン。知人の訪問を最寄り駅まで迎えに行くのに、あらゆる意味でホスピタリティが高いスタイル。EV補助金こそありますけども、400万円はちょっと割高でワクワク度が上がりきらない。近距離利用が前提の内装ゆえか、シートの質感は日本のコンパクトカーみたいな感じだけどもインテリアは小綺麗に整理されている。使い道が限定されてるゆえの合理的な設計に惹かれるワクワク感と、あのコンサバなBMWがここまで前衛的にEVの扉を開けてきたトレンド&話題性によるワクワク感がある。なんで10%なのかって!?サプライヤーがほぼ日本メーカーであり、ドイツ車とは呼べないから・・・しかしそんな時代遅れな観念にこだわるオッサンでもないならば、このi3の用途がニーズに一致するならばぜひ選択肢に入れてみたいモデル。
第4位 X2 (ワクワク度・15%・436万円〜)
完成度高い
BMWの横置きエンジンモデルの決定版?としていよいよ発売された「X2」。i3のような送迎用のホスピタリティのクルマとしても使えるし、長距離ドライブももちろんこなせる。さらにBMWはこれでワインディングや峠を走るレジャーの1台としてPRしているようだ。FFレイアウトのアドバンテージもしっかりと活かしていて、今後の売れ行きによっては、ちょっとオシャレなファミリーカーとしてゆるゆるで使われちゃうかもしれないけど、すっかりファミリーカー風情の2シリーズアクティブツアラーと違って、プライベートマシンとしてのスタイリッシュさも強調したデザインにまとまっている。
ユーザーのセンスを引き出す
クルマなんてユーザーの解釈でどーにでもなるものだけど、やはりBMWのような名門ブランドが、コンセプトを決めて、アイディアを盛り込んで、「世界戦略車」として送り込んでくるくらいのポテンシャルがあった方が、解釈の幅は格段に広がる。実際にこのX2は、「最強のドライビングSUV」「新しいスポーツカーのかたち」「男の隠れ家マシン」「軽井沢専用機」「MINIのラスボス」「BMW新時代の幕開け」・・・などなど想像力が膨らむ。もうちょっと値下げを頑張ってくれれば、ワクワク度も30~40%くらいまで上がる!?
第3位 2シリーズクーペ (ワクワク度・20%・515万円〜)
シンプルな古典的BMWの魅力
峠を走るのではなく、峠を攻めるためのBMW。AWDのX2とは全く違う、FRのハンドリングは、切り始めから絶妙なタイミングでフロントタイヤに横Gが発生、高いステアリング剛性でも、繊細に伝わるグリップ感。コクピットより前の感覚は最高なんだけども、BMWには珍しくリアがちょっと浮き足立つをところがある。腕があれば、ス、ス、ス・・・とリアをスライドさせる走りも可能。人によってはBMWにおけるベストチョイスなのかもしれないけど、もっと自在にパワースライドできるスポーツカーが日本メーカーには複数あるので、スポーティさに関してはワクワク度は20%止まり。さらなる進化を期待したい。
第2位 4シリーズ (ワクワク度・40%・593万円〜)
BMWの屋台骨
2シリーズクーペより一回り大きくなり、いいクルマに乗ってる感は3倍増くらい。日本でBMWに乗るならこれがファーストチョイスだと思う。3シリーズとは全然違ってロール感が少なくフラットな乗り味で、レーンチェンジのカニ走り性能も高い。峠を攻めるにはちょっとハンドリングが・・・リアタイヤが太すぎるのかな。スポーツセダンの王者というBMWのイメージをさらに高めてくれるところもあるけど、ちょっと裏切られるところもあるのだけど、これぞ4シリーズの走りなのだと、妙に納得させられるところが好感が持てる。BMWファンはこのクルマをもっと褒めるべきじゃないの!?
第1位 M2 (ワクワク度・65%・802万円)
エンスーの仲間入りが可能
800万円は全然安くないけども、例えばスバルS208(4気筒ですよ!!)と同じくらいってことを考えると、BMWに乗れて、しかも十分にエンスーを気取れるスペックですし、S208よりも強力なユニットを積んでますから、コスパは抜群と言える。北米価格ではM2が54,500ドル、M3が66,500ドル、M4が68,700ドルなので、流通量の関係で仕方のないことだけどドイツメーカーにボッタくられる宿命の日本市場において、M2はまだマシな「ボッタくられ率」なので、ワクワク度は高め。1209万円のM3はさすがに萎えるよー・・・すっかり良い評判を聞かなくなった現行M3。BMWも旧型M3の乗り換え用にM2を導入したのだろうけど。
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