セルジオ・マルキオンネ死去 各界から追悼の声 前編 | AUTOCAR https://t.co/vayZ8QVHpW
— CARDRIVEGOGO (@cardrive55) 2018年7月28日
ヤリキレナイ想い
日本のクルマ好きならば視界の片隅には必ず入っているであろうアルファロメオ。『絶対に日本メーカーには乗らない』とか周囲に公言することが生き甲斐になっている俗にいう「ク○ジジイ」「ク○ババア」の部類から、ホンダ、スバル、日産が大好きなちょっと「垢抜けない」連中や、「最近のマツダはいい」とか言っている『何もわかっていない』ミーハーや、幾つになっても86やロードスターに乗ってしまう「大人になりきれない」連中まで、まあ誰もがアルファロメオに関しては好きだろーよ。もしかしたらN-BOXやヴォクシーに乗っているイキな兄ちゃん達も注目しているかもしれない。
完成されたブランド力
日本人の感覚では少々「濃すぎる」フロントマスクが、日本車やドイツ車のデザインではなかなか近づけない領域でかなりの異彩を放っています。他人がいくらカッコ悪いと言ったところで、まあ今じゃフェラーリですら相当に意見が別れるデザインですから・・・。そもそもクルマのデザインに「カッコ悪い」とわざわざコメントする程度の残念な認知レベルの人間は99.99%本人がダセー奴ですから気にする必要はない・・・。まともな人間なら、クルマのデザインの主観的評価は「かっこいい」と「普通じゃね!?」の2種類だろ。そもそもクルマが「ダセー」ってのは、デザインに問題があるわけではなく、乗っている人種に問題があって「ダセー」って評価に落ち着くわけで・・・どこのブランドとは言わないけど。
中身
現行のアルファロメオ車のデザインを批評するならば5車種全てが「普通じゃね!?」のレベルだと思う。とりあえず「このデザインありき」で欲しいと思えるクルマは1台もないですけど、これは絶対に無理と敬遠するほどのものでもない。DB11、ロードスターRF、ヴェラール、アウディA5のような文句なしで「かっこいい」レベルとはやや距離があるかも。結論すると今のアルファロメオは『中身で選ぶ』しかない。残念ながら手頃な価格の廉価モデルの、フィアットシャシーのポロや三菱シャシーのジュリエッタの現状での「指名買い」は個人的にはありえない。やはりアルファのシャシー&エンジンにこだわったモデルは北米に上陸している4CとジュリアQV、ステルヴィオQV(日本未発売)の3車種3グレードのみに限定されるのだろう。
出口戦略が見えない
これはあくまでアルファロメオへの批判ではなくて、ユーザー候補がこのブランドに感じるものを具体的に表現したものと解釈していただきたい。まずアルファロメオってブランドの規模や存在理由が、アウディやBMWと同列だとは思えない。沢村さんの新刊にはアルファロメオとBMWは、欧州スポーツサルーンの二本角だった!!と書かれてましたけども、アウディやBMWももはやかつての理想を追いかけるのではなく、営業利益率と販売規模の拡大だけを狙った「数字を追う」ブランドに堕している。そしてアウディ、BMWはそれぞれ単体で採算が取れて開発・製造に関わる費用を回収できるだけの利益を上げているけども、それらのブランドよりも2桁くらい販売台数が少ないアルファロメオは、あくまでフィアットの「アンテナ・ブランド」として実験的に行われれている企画くらいにしか見えない。
経営の常識を疑え!?
BMWやアウディは今ではすっかり成長著しい中国市場に向けた開発を主眼に行っているけども、フィアット本体がアルファロメオに投資をする最大の目的は、グループ内でクライスラー系を除けば、フェラーリ&マセラティしか展開できていない北米市場に、乗用車のハイブランド販売チャンネルをねじ込む事が目的のようだ。アウディもBMWもグローバルで月に10万台とかいう数字を競っているけど、数字を狙っていないアルファロメオはせいぜい5000台くらいなんだってさ・・・。ミラノの主力工場とイタリアにあるフィアット工場だけで生産していれば、まあそう簡単に数字が大きくはならないのは初めから分かっていた事ではあるけど。
未来は暗転した・・・
引退を表明していたマルキオンネ氏がCEOを禅譲したあと、間も無くお亡くなりになるという悲報があった。この人がいなければ、マセラティもアルファロメオもリーマンショックの波に飲み込まれて消えていたかもしれないし、ダッジもジープも中国メーカーへ商標権が売り渡されていた可能性が高かったと思う。カルロス=ゴーンの退任とともに存続が疑問視されている日産GT-Rのように、ほぼ出口が見えないマセラティ&アルファロメオをマルキオンネなしのFCAが継続できるとは思えない。また再び「意志」を継ぐ経営者が現れて再興される日が来るまで「伝説」として冷凍保存されるのか!?
まだ道筋はついていなかった
突然の休眠宣言があるかもしれない。月に10万台中国や南アフリカや米国で大量に作られているブランドと、月に5000台の本国生産だけのブランドが日本市場でプロレス的な価格競争をしている。市場が望んでいることは、アルファロメオが品質を落とさずに月5万台クラスのブランドに成長して、スバルやマツダを強襲するような価格設定で2000年代のような大ヒットを再び願っているのだけども、FCAジャパンは相変わらず売る気がない。試乗落ちこそあったけども、新品未使用車はほとんど見かけない。中国製でもASEAN製でもいいから・・・ってのはちょっと違うかもしれないけども、欧州に点在する遊休生産設備を使ってスーパーカーやAMGが作られる時代だから、アルファも勝負して欲しい。ただし組み立て外注はやっぱりお金かかるみたいですね・・・。
アルファとBMW
沢村さんはBMWとアルファロメオが再び欧州車を盛り上げると言っているけどさ、日本メーカーの真似してEGRを仕組んだ直4ターボが韓国で燃えまくっているBMWと、クワドリ用と1750TB以外は自前のエンジンが無いアルファロメオじゃやっぱりシラケる。結局は『M4(1182万円) vs ジュリアQV(1132万円)』なんだよな。これ日本よりも物価が高い英国でも5万ポンド以下の対決なんだけども、億近い預貯金を持つ日本の高齢者を狙ったビジネスでしかない。完全に値付けがメチャクチャだ・・・。
ものは考えようだが・・・
それにひきかえベースモデルは悲惨。2L直4ターボの320iとジュリアスーパーは、特別なブランドへの愛情を考慮しないでフェアに評価すれば、2L直4ターボのスカイライン(416万円)よりも2ランクくらい劣る。日本を代表するFRサルーンと比べるのは流石に分が悪い。それじゃあレガシィB4やアテンザセダンと比べてどうなのか・・・、AWDやFFでD/Eセグの持て余し気味のメタボセダンなら圧勝すると思ってたけども、実際のところこのメタボ2台は結構やりますわ。スカイライン直4ターボなんて目じゃないくらいに作り込みが光る。320iやジュリアスーパーよりは3ランクくらい上。まさかのハンドリングで勝てないのだから(320iやジュリアが)売れないのも仕方がないよな・・・。
アルファロメオが正しく評価されていない
沢村さんはジュリアのアシは、320iやアテンザよりもよくできていると書いている。いくらカリスマライターが主張しようとも、第3期に突入したGJアテンザの熟成の前に、もはやBMWもアルファロメオも追従は不能だとは思うけども・・・、どうやら沢村さんは「ジュリアQV」において使われている可変ダンパーの両極においてそれぞれ良い味を出していると言う意味のようだ。GJアテンザは、正直言って可変ダンパーが欲しいと思う瞬間がある。アクセル、ブレーキ時に「ふわっと」する感覚がスポーティさをブチ壊しているのが、歴代アテンザでは類を見ない致命的な欠点なのだけども、可変ダンパー導入で気分くらいは変えられると思う(さらにカオスになる可能性もあるだろうけど)。
ヤルか止めるか・・・
アルファロメオがこれからも大いに活躍してくれれば嬉しい。できればジュリアQVよりも手頃で、アルファロメオらしさを存分に感じられる「尖った」モデルがあればいいのだけども。中長期的な戦略はすでに発表されていてミトは廃止、ジュリエッタはFMCされるらしい。ちなみにジュリエッタのシャシーは三菱からのお下がりであり、ジュリアスーパー&ヴェローチェの直4ターボも三菱の設計であり、ジュリエッタのシャシーにこのエンジンを乗せ得れば、「アルファロメオ版のランエボ」が出来上がる。アルファロメオに予想外の成長を期待するならば、そんなパロディもありなんじゃないかと思う。
セルジオ・マルキオンネ死去 各界から追悼の声 中編 | AUTOCAR https://t.co/vmG5XbgiD5
— CARDRIVEGOGO (@cardrive55) 2018年7月28日
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