MAZDAのまともな戦略
2022年からMAZDAは新しいプラットフォームで上級モデルを供給する予定だそうだ。すでに第7世代として登場しているMAZDA3、CX-30、MX-30の小型車向けシャシーに加えて、MAZDA6、CX-5、CX-8の後継に当たるモデルはFRシャシーとなることが発表されている。「ディーゼルSUV」で一発当ててはいるけど、第六世代モデルの弱点を真摯に受け止めて、さらなる高いドライビングフィールを他社が到達していない領域で展開するためには、「FRのオンデマンドAWD」となるであろう新世代の「i-ACTIV-AWD」の洗練が成功の鍵を握っている。
FRシャシーは拡大するのか!?
2022年の段階で「ディーゼルSUV」がアッパー・ファミリーカーとして日本市場で成長を続けているかどうかわからない。しかし非常に勤勉なMAZDAの開発者たちが「課題」と「伸びしろ」をしっかり見据えていて、よりスムーズなAWD&ディーゼルのトルクレスポンスを中心にギクシャク感を限界まで低減した魅惑のパワートレーンを完成させようとしている。それは10速、11速、12速と果てしない多段化へ突き進む訳ではなく、トルコンAT自体のステップ化、電動化、低機械ロス化を組み合わせた総合的な洗練度に自信を持っているからこそ打ち出せる大胆な構想だと思われる。つまりMAZDAはFRで勝つべく武器を十分に蓄えている。トヨタ、日産、BMW、メルセデスがこの20年あまり停滞させてきたFRシャシーを前進させようと企んでいる。