5台目・S5スポーツバック(918万円〜)
ハイソカーの系譜
セダン、SUV、ワゴンもいいけど、やはり2000年代に大躍進したアウディの象徴は初代TTであり、さらにアウディデザインの優秀さを証明したのが初代A5クーペの美しいデザイン。日産セフィーロをデザインした和田智さんが手がけた。日産とアウディの関わりは色々と深いな・・・。初代からキープコンセプトのA5シリーズだけど、後から追加された5ドアクーペの「スポーツバック」は、日本メーカーがいつしか失ってしまった「ハイソカー」のディテールが凝縮されている。セフィーロ、MS-6、カリーナED、プレセア、ペルソナ、エメロードなど往年の名車を思い出す。CLAや2/4シリーズグランクーペよりも日本的なデザインに感じる。
グランドツアラー性能
エンジンはSQ5、S4アバントと同じ354ps/6400rpmのV6ターボ。クワトロゆえに車重は1700kgでそこまで軽くはない。SQ5が1930kg、S4アバントが1740kg。この2車との違いは「アウディらしい本格的なグランドツアラー」ってことだろうか。「運動性能」と「色気(デザイン)」の両立こそがグランドツアラーの条件。911やGT-Rに近い特徴を持っている。スポーツカーのような寝そべったドライビングポジションで優雅に巡行というオーソドックスな使い方が頭に浮かんで離れない。