負けない情熱
EJアテンザ(MAZDA6)は、ドイツ車打倒を果たすべく開発されたGGの伝統を受け継ぎつつも、フラッグシップとしてのプライドをかけた手の込んだ作り込みが盛り込まれるという「MAZDAの結晶」とも言えるモデルだ。他のブランドでは日本撤退を避けられない「無理ゲー」気味なセダンの過渡期において、ただただ「情熱」だけで困難な状況を突き抜けていった「意志」のモデルだと言える。決してグローバルでのセールスが成功というわけではなかったが、ブランド全体が萎んでしまうほどの「大失敗」は回避することができた。
良いクルマの条件
大成功のCX-5も良いけども、苦境の中で「輝き」続けた GJアテンザにも、それに勝るとも劣らない魅力がある。本当にクルマが好きな人にはわかると思うが、クルマの良し悪しは、「売れているか?いないか?」ではなくて、どんな状況であれ「闘っているか?いないか?」だ。多くのメーカーが諦めたエンジンを「闘って」ものにしてきたメーカーはやはり一味違う。「平成」になってどこもやろうとしなかったソフトトップの2シーターオープンスポーツカーを「闘って」作ったメーカーはやはり一味違う。2022年になってFRシャシーに直6エンジンを新造して発売しようと「奮闘」しているメーカーはやはり一味違う。