先見の明
MAZDAよりも一足先に「SUV屋」に商売替えした三菱の決断は、もっとカーメディアにおいて高く評価されてもよかった。PHEV化するためのスペース的余裕が生まれ、三菱自慢のトルクベクタリングシステム「S-AWC」も、アウトランダーやエクリプスクロスなど中級以上のSUVモデルに配置されている。前後・左右のトルクベクタリングを統合制御することで、ピッチ方向・ヨー方向の電子制御システム構築されており、これから「高性能車」の必須スペックになることは確実だろう。アウトランダーPHEVのユーザーなら、このクルマが数ある中型SUVの中でも出色の出来だと確信しているだろうけど、日本企業らしさを色濃く残す三菱ゆえか、売り込みがあまり上手くない。K沢M宏というAJAJライターが愛用しているようだが・・・。
セダンは完全放棄
2015年まで日本でも販売されていたギャランフォルティスが、ランサーとしてアメリカやドイツでも去年まで販売されていたが、現在は三菱と提携している台湾メーカーがPMプラットフォームを引き継いで「グランドランサー」を製造している。三菱もギャランやランサーの後継モデルは自社では開発しないと発表しているらしい。グループ会社の三菱重工や三菱電機はサプライヤーとして重要な地位を占めていて業績も好調なようだが、自動車開発の三菱自動車は厳しいかじ取りが続いている。新型プラットフォームもなかなか投入できず、現行のアウトランダーやエクリプスクロスは、水野和敏さんや福野礼一郎さんから「シャシーが古い・・・」とか書いていると、仕方ねーだろ!!とツッコミたくなる。