「マミル」化する中年男性
免許返納までクルマはとっかえひっかえ乗り換え続けるかもしれないが、雇用だったり社会的立場の不安定さから、クルマ所有は昔ほど絶対なものではなくなった。親がクルマで行ける距離に住んでいなかったり、子供が大きくなってしまえば、クルマ所有へのモチベーションはかなり下がる。男性はある程度の年齢になれば、割と自然に「MAMIL」(ミドルエイジマン・イン・ライクラ)になる。つまり「スポーツウエアに身を包む中年男性」だ。無為にクルマに乗っているくらいならロードバイクに乗っていたい気持ちが年齢とともに高まってくる。時代も変わり今では「趣味はドライブ」みたいな軽はずみな発言は相当にリスクが高い。理解力が不足している相手からは、「なんだかバカっぽい」とか「クルマ自慢?」とかくだらないレッテルを貼られてしまう。
自己管理の時代
少ない休日に、ランニングやサイクリングを楽しみにするMAMILライフにどっぷりハマってしまうと、クルマとの折り合いをつけるのが非常に難しくなってくる。実際に家族で出かける際くらいしか出番がなくなる。この1年はコロナで遠くへ行くのも気が引けるので余計に出番が減っている。少ない乗る機会において3人以上でリアシートまで使って遠出するならば、やはりSUVの方がゆったりと乗れる。トヨタがクラウンをSUV化するのはライフスタイルの変化を考えたらかなり妥当な判断かもしれない。「MAMIL」化した中年男性は、セダンのままのクラウンには二度と近寄らないだろうけど、SUVならばロードバイクとも共存も考えられる。