リーフからテスラが生まれ・・・
この先行限定車はおそらく通常モデルより100万円程度は高く設定されているだろう。スカイライン400Rは現在のところ562万円なので、フェアレディZお通常モデルも同じ水準になりそうだ。テスラの異例の大成功は、単なるEVシフトの先取り需要だけでなく、エンジン車を売ってきた既存メーカーの弱点を目一杯にグローバル市場で訴えたことにある。日産リーフは既存メーカーが作っているという出自から、テスラと同じようなドラスティックなブレイクスルーを起こすのは難しかったようだ。テスラの登場で北米&中国の二大市場でゲームチェンジが起きつつある。この二大市場が「ハイスペックこそ正義」というならば、ニーズに合った「IS500」や「スカイラインR400」で対抗する。とてもセオリーだ。
テスラによって目覚めた日産
かくしてテスラ&EVシフトのおかげで、日本市場で405psのスカイラインに乗れるし、405psを6MTで乗りこなすモンスターマシンが、サラリーマンでもギリギリ買える価格で登場した。年内にもレクサスIS500が日本でも発売されるだろうし、MAZDAも6気筒化で勝負に出た。もはやクルマ好きはテスラに悪態を着いたらバチが当たるくらいだ、もう感謝しかない。1980年代に日米メーカーの覇権が入れ替わり、1990年代には日欧メーカーの地位も逆転した。日本メーカーが天下を獲った2000年代には、目標を見失った日本メーカーの迷走が始まる。強力な主導者のもと日産リーフが市場に登場し、テスラ誕生の道筋を作った。そしてテスラの脅威を受け再び日本メーカーが全力で動き出した・・・。