ステルス・マーケティング
反論がいくらでもあることを承知の上で言ってしまうと、メルセデスもBMWも自ら望んでマス・ブランド化している。それぞれMAZDAやスバルの倍以上のグローバル販売を達成している。高級車がそんなにたくさん売れるわけもないので、1980年代から世界をリードしてきた日本の小型車中心のビジネスモデルを密かに取り込み、GDP上昇が止まらない東アジアや東南アジア市場に橋頭堡を築いた。
転機の始まり
ビジネスモデルの意図的な変容を考えると、開発が放棄されてきた「縦置きエンジン」こそが「なんちゃって」なのかもしれない。メルセデスやBMWが業態変更をする以前から「横置きエンジン」の可能性は示されていた。その一つの例として、2008年頃の某有名自動車評論家の著作の中に「ランサーエボリューション10は、AMGやMのロードカーすら完全に凌駕してしまった」とハッキリ書いている。