消える運命
現在ではVWゴルフやMAZDA3、MAZDA6、2シリーズクーペが2000年代の余韻の中で辛うじて生き残っている。世界はごくごく自然に高齢化を迎えている。今後30年で世界の人口は20億増えると予想されているけど、子供は増えないらしい。自動車業界は現実逃避する貧乏人を相手にクルマなど作っている余裕はなくなり、高齢者向けの小型SUV開発にかかりっきりだ。
現行のMAZDA3が世界同時に発表されたとき、MAZDAから「世界中で苦闘する若者にぜひ乗ってもらいたい」というメッセージが添えられていた。時代遅れだと嘲笑うべきか?MAZDA3ファストバックの鮮烈なデザインからは「新時代のアウディTT」になるという意志すら感じ取れる。
初代アウディTTは4代目ゴルフのシャシーを流用して作られた2シーターのグランドツアラーだ。もう何度もブログで書いてきたけど、4代目ゴルフはシリーズ歴代の中では評価が低い。それは突然変異のように現れたフォード・フォーカスに欧州市場で打ち負かされたからだ。
初代フォーカスは、フォードの文脈にはない足回りをどこからか調達してきてCセグハッチバックに使った。バブルに沸いた日本メーカーが使うような足回りを使って4代目VWゴルフより優位に立った。数年後にはMAZDAアクセラとの共通シャシーに変わった。この状況を過去のブログで「MAZDAがVWを超えた瞬間」とか書いたら批判コメントが結構すごかった。いくら客観的事実を集めてもMAZDAがドイツ車を上回るという現実は拒否されるらしい。