まさかの下剋上
そのDSの入門モデルになるDS3のスタート価格が408万円もする。Bセグのヤリス、フィット、ノートに相当する車格のクルマで、エンジンも平凡な1.2Lの3気筒ターボに過ぎない。多くのBセグ車と違ってアイシンAW製のトルコンATを装備していてBセグ限定なら指名買いができるが、MAZDA2が同等のトルコンATを配備している。
BMW118iやメルセデスA180のDCTミッションは、MTの変速のタイミングがバッチリわかる欧州市場の高齢者には問題ないのだろうけど、AT限定がマジョリティになった日本市場ではその運用に懸念がある。カーメディアは絶対に書かないけども、下手くそが乗るとどんどん削れてすぐに異音が出る。まあMTも同じだけど。
ドイツ車の評判を落とす!?
DCT車は試乗なら何台も乗ったことがあるが、VWゴルフGTIのものが一番良かった。メルセデス、BMW、MINIのDCTが不良品とは思わないが、好んでこのミッションを選ぶ人は多くはないだろう。MAZDAのトルコンATに10年以上どっぷり浸かっていた人の意見だから説得力はないかもしれないが・・・。
私のようなMAZDA好きの多くはミッションで乗るクルマを「限定」している。低価格なモデルがDCT になってしまったBMWやMINIには、正直言ってかつてのような純粋な興味が抱けなくなりつつある。メルセデスやBMWのDCTのエントリーモデル(Cセグ)に400万円を支出するなら、BセグでもトルコンATが配備されるDS3に同じ金額を出したくなる。