絶妙なバランス
MAZDA3も北米向けの2.5L自然吸気を日本で展開すべきだと、何度かブログで書いたと思う。しかし今回ディーラーで借りた1.5Lモデルで半日かけて越境ドライブをしたところ、あまりの燃費の良さに感動すら覚えた。2.5Lでは得られない感動だろう。燃費だけならばトヨタのTHS搭載モデルを選べばいいけど、あちらにはドライブフィールが伴ってこない。2Lで170psを発揮するカローラスポーツもCVTのみの組み合わせなので、実家のカローラツーリングよりちょっと加速が良くなったくらいのものだろう。
どこまで走ってもドライビングに飽きない最高のバランス、気持ちの良い音で吹ける1.5Lエンジン、アクセルペダルにシンクロするトルコンAT、そしてどこまで走っても伸びる燃費。これは究極のドライビングカーではないか!?という考えに至った。CX-5やMAZDA6はボデー各部がガッチリしていて、隙のない上質なクルマに仕上がっているけども、ハンドリングや長距離燃費においてはMAZDA3には敵わない。
最高に欲しいクルマになった
CX-5やMAZDA6あるいはCX-60に興味を持っていると、MAZDA3は比較対象にはなりにくい。クルマの所有コストはすでに限界を突破していて、個人の趣味というよりは、家族と共有する時間を価値あるものにする道具として考えざるを得ないので、後席にも十分なスペースがあって上質なクルマを考えるのは自然なことだろう。
これとは逆にドライビンを純粋に楽しみたいという人々にはスポーツカーが用意されている。しかし専用設計が多いスポーツカーはコストの低減が難しい。低コストで最高のドライビングを楽しんでもらいたい。そのためには多少は犠牲になることもあるけど、ロードスターや上位グレードのモデルとは全く違うベクトルでMAZDA3は作られている。ロードスターやMAZDA6よりもずっと運転していたいとすら感じた。チャンスがあったらぜひ1.5L&トルコンATモデルを保有したいと思う。