カローラなんて敵じゃない
世界で一番有名なクルマ・ランキングなるものがあるなら、1位の有力候補であろうフォルクスワーゲンのゴルフは、1974年の初代登場から半世紀が経過した。他の1位候補にはトヨタ・カローラ、MAZDAロードスターなどがあるけど、カローラが欧州市場に本格的に殴り込みをかけたのは2001年になってからで、その際にVWゴルフのパッケージをそのままコピーしたようなハッチバックが登場した。
累計販売台数ではカローラが世界一ということになっているが、カローラはどのボデータイプを思い描くだろうか。現状のカローラ国内販売は、北米モデルを寸詰まりさせたツーリング(ワゴン)とSUV版のカローラクロスがメインになっている。限定販売戦略でカルト的人気を作り出しているGRカローラなるモデルもあるけど、現状ではカローラは車名というよりサブブランド名に近い。VWゴルフにもヴァリアントや過去にはクロスオーバーモデルなどもあったが、50年一貫してハッチバックスタイルが主体である。
日本でも認められた
MAZDAロードスターはまだまだ発売開始から35年ほどしか経過していない。グローバルでの販売実績や認知度はVWゴルフに比肩するものがあるが、日本COTYの大賞を受賞したことがあるゴルフに対して、ロードスターは人気こそあるものの未だに欧州COTYに輝いたことがない(スポーツカーの受賞は1978年のポルシェ928くらいだが・・・)。
VWゴルフもMAZDAロードスターも初代の大ヒット後に世界中にたくさんのフォロワーとなるモデルが登場した。しかしこの2台は必ずしもそれぞれに決してオリジナルというわけではない。初代VWゴルフが登場したのは1974年だが、その2年前の1972年にアメリカのマスキー法をクリアして注目を集めたCVCCエンジンを載せた初代ホンダ・シビックが世界にセンセーションを起こしていた。フロントデザインは初代ゴルフにそっくり・・・あれ?